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ビッグマウスもほどほどに……大口を叩いた人の“その後”描いた漫画が心に刺さる

 歯に布を着せぬド正論の物言いを描く漫画で人気を博している、漫画家の「ぬこー様ちゃん」さん。先日Twitterに投稿した漫画が、あらゆる職業の方々にグサグサ刺さると話題になっています。

 テーマになっているのは「ビッグマウス」。高い目標を公言し、そこへ向かってコツコツ歩みを進めていくことは一見間違っていないようにも見えますが……それは時に行動に移せなくなってしまう原因にもなるようです。

  •  今回投稿された漫画は全4ページ。冒頭では「将来絶対ビッグな漫画家になりますから!」と、ぬこー様ちゃんさんに宣言する男性の姿が描かれています。

     「具体的には何年後にビッグに?」と聞き返すと、男性は「少なくとも3年後にはビッグになってます!」と自信満々。ぬこー様ちゃんさんは3年後にリマインダーを入れて確認することを約束します。それから3年後……その男性は一体どうなったかと言うと……。

    漫画の1ページ目

     男性のSNSを見て、驚愕するぬこー様ちゃんさん。なんとその男性は3年間ずっと絵の練習をしている様子をアップし続け、漫画を描いていなかったのです。

     これにはぬこー様ちゃんさんも「あの情熱は一体どこへ……」と、感じたのでしょう。男性を問いただすと、「ビッグになるためには今の画力ではどうにもならないことがわかったので」との言い分が。予定は狂ったもののビッグになるという夢は諦めていないようです。

    漫画の2ページ目

     これに対しぬこー様ちゃんさんは「ハードル下げぇ!!」と一喝。「ハードルを跳ぶ準備だけで一生終わるぞ!」と説得すると、男性は涙を流し「間違っていることに気付いていました……でも大口叩いた手前誰にも相談できないし、今更やめられなくて……」と、辛く感じていた心境を吐露します。

    漫画の3ページ目

     最後には「止めてくれてありがとうございます」と、地面に両手をつく男性の姿が描かれていますが……横には「3日後また動き出した」というなんとも悲しくなるメッセージが。さらに枠外には「もう5年経過するけどまだ漫画は描いていない……」という添え書きも。残念ながらぬこー様ちゃんさんの言葉は男性には響かなかったようです……。

    漫画の4ページ目

    ■ ビッグマウスは人によっては逆効果になることも

     聞く人によっては、これは耳の痛い話かもしれませんね。目標が高すぎるあまり、具体的な到達への道筋が構築できず、いつまでも同じところで足踏みをしている……というのは、漫画家志望者に関わらず社会人であれば誰にでも覚えがある出来事ではないでしょうか。

     元イラスト講師でもあるぬこー様ちゃんさんの元には、こうした宣言を行う方が絶えないそうで、その度に一応の礼儀としてリマインダーをセットし、様子を見ているそうですが……公言した目標を達成した方は過去に一人もいないのだそう。

     たしかに、成功者にはビッグマウスである人が多いようなイメージもあります。しかし、それはビッグマウスだから成功したわけでなく、成功した人がビッグマウスだっただけのこと。そのプロセスを実行するのにすべからくビッグマウスである必要性はなく、その人の性格やメンタル、環境に合わせるべきなのです。

     今回の男性のパターンであれば、ビッグマウスが向いていなかったことは明らか。自分自身に対する期待値を上げ過ぎてしまったあまり、結果的に身動きが取れなくなってしまう、という事態に陥ってしまったのでしょう。イラストを3年間描き続けたことは立派ですが……自分の現在地と目標の距離感を正しく認識し、周囲を頼りながら絵を描いたり、少しずつ漫画を発表したり、という方法のほうが良かったのかもしれません。

     「みなさん共通してるのは『まだやってない』んです。だからなんとかお尻に火をつけるためにビッグマウスになってるんだと思います。追い込んでモチベあげる手法は長続きしないので、中学の期末テスト以外ではやらないでほしい」

     今回の漫画に込めた思いをこう語ったぬこー様ちゃんさん。特にSNSを通じて活動を行っている方は、今回の漫画を肝に命じておいた方が良いと言えそう。この男性と同じようなループに、既にハマってしまっていませんか……?

    <記事化協力>
    ぬこー様ちゃんさん(@nukosama

    (山口弘剛)

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  • 山口 弘剛‌Writer

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    鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育てしながら、地元のサッカークラブを熱烈応援中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動。

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