東京の神保町と秋葉原に店舗をかまえる書店「書泉」が、少し珍しい商品の販売をするとSNSで報告。その商品とは、なんと実際に使用されていたバスの「降車ボタン」でした。

 「書店が、なぜバスの降車ボタンを?」。疑問ばかりが頭に浮かんできたので、担当者に販売の経緯などを詳しくうかがいました。

 書泉の公式X(Twitter)が、「こちらは取り外したバス部品で新品ではございませんのでご了承くださいませ」と投稿した写真に写っていたのは、袋に詰められた大量の降車ボタン。税込500円の値札も貼られています。

 この投稿には「これを買えば押したい放題!!」「欲しい!」など、バス好きはもちろん普段バスにそこまで興味がない人も購買意欲をくすぐられている様子。「新品ではございませんので……」とコメントしていますが、逆にこれは中古の方が良いのではないでしょうか。

袋に詰められた大量の降車ボタン

 書泉の担当者によると、書泉にはバス会社のグッズを販売するための常設コーナーがあり、バス会社から許諾をもらったグッズやバス部品の販売をおこなっているとのこと。京浜急行バスのグッズも常設販売しているそうです。

 今回は使用されなくなったバスや、車体更新工事などで交換された降車ボタンが商品ラインナップに加わりました。ちなみにボタンを押しても音が鳴ったり、文字が点灯したりすることはありませんが、降車ボタンの押し心地を誰に遠慮することもなく、無限に楽しむことはできます。

ボタンを押しても音が鳴ったり、文字が点灯したりすることはありません

 書泉の担当者に押し心地を聞いたところ、押しまくりたい誘惑に負けそうになりつつも、あくまでも商品なので「押すわけにはいかない」と必死に我慢。ただし、不具合があってはいけないので確認のために1回だけ押したそうです。

 「点灯もしないし、音も鳴らない。でもなぜでしょうね、すごく幸せな気持ちになります……」と担当者。売れ残ったら買おうと思っていたそうですが、わずか2日ほどで完売してしまったのであきらめたそうです。

「点灯もしないし、音も鳴らない。でもなぜでしょうね、すごく幸せな気持ちになります……」と担当者

 しかし、あまりにも早く完売してしまったため、京浜急行バスから「もうちょっと出せるかわかりませんが確認してみますね」と連絡が。そして、その後に再販が決定。

 12月16日より、書泉グランデと芳林堂みずほ台店の2店で販売中です。購入は1人2個までで、12月17日の午後6時29分に投稿された書泉の公式X(Twitter)によると、2店舗ともまだ在庫があるとのことでした。

<記事化協力>
「書泉」公式X(@shosengnd_RW

(佐藤圭亮)