「目がいい人から強度近視まで、視力表の見え方比較動画をつくりました」

 X(Twitter)にこうポストしたのは、よしひこさん。投稿に添えられた動画には視力検査のでお馴染みの「ランドルト環」が映っています。

 初めの状態は「正視」で、くっきりと見えますが、動画が進むにつれ「弱度近視」「中度近視」とどんどん見えにくくなっていきます。最終的な「最強度近視」ではぼんやりと前方が見えるだけで、ほぼ何も見えません。なるほど、これは参考になる……!

 「よしひこ」こと坂田頼彦さんは、埼玉県行田市に本店を構える「サカタメガネ」の四代目店主。1級眼鏡作製技能士・認定補聴器技能者として日々の店舗運営を行う傍ら、SNSでは眼とメガネについて役立つ情報を発信するなど、活動の幅を広げています。

 今回の動画は、上から0.2、0.3、0.4の視力表を用いており、iPhoneと凸レンズを使い疑似的に近視を再現したもの。元々は弱視のお子さんをもつ親御さんに向けて、子どもの見ている世界を説明するために行っていた方法なのだそうです。

 これに加え、近視や遠視、乱視の方も自分の視界を他人に説明することは出来ないので、目が悪い人が他人に説明するときの1つの参考になればと思い、動画の作成に至りました。

弱度近視

中度近視

最強度近視

 筆者も眼鏡を使い始めてもう20年ほどになりますが、裸眼状態ではまさに動画のような見え方。この感覚はなかなか口頭では伝えにくいものですが、こうした動画があれば、自分の見え方をより正確にわかってもらえそうです。

 投稿には筆者と同じ感想を抱いた人たちからの感謝の声が続出。多くの方が早くも動画を役立てているようです。

 これには坂田さん自身も「今回とても多くの反応を頂いたので、目が悪くて困っている方は、自分がどれくらい見えていないか、を人に伝える手段がないことにも困っているという事が改めて分かりました」と、寄せられたコメントから新たな気付きを得たようです。

 反響の大きさは、困っている人が多いと言うことのあらわれでしょう。自分の見え方を人に伝えたいときは、坂田さんが公開した今回の動画をぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

<記事化協力>
よしひこ@サカタメガネ 1級眼鏡作製技能士さん(@sakata_yoshi

(山口弘剛)