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NTT東日本×新潟大学医療文書作成支援AIモデルによる医師不足の課題解決に向けた共同研究を開始

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東日本電信電話株式会社
 東日本電信電話株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:澁谷直樹、以下「NTT東日本」)と国立大学法人新潟大学(新潟県新潟市、学長:牛木辰男、以下「新潟大学」)は、医師不足および医師の偏在という課題解決に向けて、新潟大学・同大学医歯学総合病院で、2025年5月26日から2026年3月31日の間、tsuzumi※1を活用した医療文書作成支援AIモデルによる業務効率化および医療サービスの質向上を目的とした実証事業を実施します。

※1 tsuzumiとは、NTTが開発した軽量でありながら世界トップレベルの日本語処理性能を持つ大規模言語モデル(LLM)です。NTTグループでは、「tsuzumi」を用いた商用サービスを2024年3月に開始しました。https://www.rd.ntt/research/LLM_tsuzumi.html

1.本取り組みの背景・目的

 現在、日本の医療業界は深刻な医師不足と地域間での医師の偏在という課題に直面しています。特に地方や過疎地域では医師が不足し、患者への十分な医療サービスが提供できない状況が続いています。これにより、都市部に集中する医師の負担が増加し、医療サービスの質の低下や医師の過重労働が問題となっています。厚生労働省の「都道府県別の医師偏在指標」※2によると、新潟県は全国で3番目に医師数が不足している地域であり、地域医療の強化と医師の負担軽減が喫緊の課題です。
 また、医師が日常業務の中で事務作業に費やす時間は多く、特に診断書、診療記録、処方箋、主治医意見書などの医療文書の作成が大きな負担となっており※3、医師の労働時間を圧迫しています。さらに、2024年には医師の働き方改革の新制度が施行※4され、勤務時間の上限規制や休暇の取得促進、勤務環境の改善が強化されました。この改革は、医師の長時間労働を抑制し、働きやすい環境を整備するための重要な制度ですが、その実現には医師の業務効率化が不可欠です。
 こうした背景を踏まえ、NTTの研究成果をもとに開発された、CPUで軽量に動作しながら高い日本語処理性能を有する大規模言語モデル「tsuzumi」を活用し、医師が現場で用いるような専門性の高い医療用語に対しても適切な文脈で出力できる医療文書作成支援AIモデルの構築をめざします。

※2 医師確保対策の現状と今後について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000194369.html
※3 令和2年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(令和3年度調査)の調査票案について
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-chuo_128160.html
※4 厚生労働省 「医師の働き方改革」 
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/ishi-hatarakikata_34355.html

2.本取り組みの概要

 本実証では、tsuzumiを活用した医療文書作成支援AIモデルの構築と効果測定を行います。
 具体的には、診察現場での各種データをもとに、tsuzumiを通じて必要な情報を抽出し、各種医療文書のドラフトとして出力します。
 なお、データの取得および活用にあたっては、事前に患者からインフォームド・コンセントを取得いたします。

3.本取り組みの役割分担

 NTT東日本:実証用のtsuzumi提供と開発、データ解析とモデルの設計
 新潟大学大学院医歯学総合研究科 血液・内分泌・代謝内科学分野 曽根 博仁 教授:医療現場に関する知見および関連データの提供、ならびにシステムのフィールドにおける検証と現場観点におけるフィードバック・改善提案

4.今後の展開について

 本実証での検証を通して、医師の働き方改革に寄与する医療文書作成支援AIモデルの構築を実現することで、医療業界が抱える社会的な課題解決につなげていくことをめざすとともに、実用化に向けてAIモデルの更なる精度向上に取り組みます。

5.本件に関する問い合わせ先

東日本電信電話株式会社
sangaku@east.ntt.co.jp
国立大学法人新潟大学 社会連携課
onestop@adm.niigata-ua.c.jp

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