
Funds Startups株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:前川 寛洋、以下 当社)は、位置情報・宇宙ビジネスを展開する東京大学発のディープテック企業であるLocationMind株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:桐谷 直毅、以下 LocationMind社)に対し、Funds Venture Debt Fund 1号投資事業有限責任組合(以下、当ファンド)から2025年7月4日付けでベンチャーデットを実行いたしましたのでお知らせします。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/140221/28/140221-28-8452531479742eae57cbd6a0a834baaf-1200x630.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
■投資実行の背景
この度ベンチャーデットを実行したLocationMind社は、空間情報領域における世界的権威である柴崎研究室に端を発する東京大学発のスタートアップであり、位置情報ビッグデータに基づく高度な分析ソリューションを国内外の大企業や政府機関に対して提供するディープテック企業です。
同社は、位置情報における最大市場である米国を含めたグローバル展開を加速させるためのコーポレートアクションとして、米国市場を中心に位置情報ビッグデータサービスを提供するIrys, Inc.(以下、Irys社)の全株式を2025年5月に取得しており、本ベンチャーデットはIrys社買収費用の一部に充当されます。
グローバル市場でプレゼンスを発揮する日本発スタートアップの増加が嘱望されている一方で、その実現に必須となる成長資金の供給は依然として不十分であり、特に、買い手のみならず売り手を含めた買収後の姿の定量的な把握に加えて、トランザクション自体に対する知見が求められるM&Aファイナンスにおいては、資金の出し手が極めて限定的な状況にあります。私たちは、この様な複雑性の高い案件に光を当て、チームで知恵を絞ることでソリューションを提示することを存在意義としています。
LocationMind社が持つ「人の流れ」を高度に分析する力は、官民を問わず様々な社会課題の解決に向けて不可欠な専門性であり、本ファイナンスが「誰でも・いつでも・簡単にリアル世界の分析ができる」世界の実現に向けた一助になるものと考え、本件実行に至りました。
■LocationMind社ついて
LocationMind社はグローバルに位置情報・宇宙ビジネスを展開する東京大学発のディープテック企業です。「世界中の位置情報データを分析する」という戦略を掲げ、現在取り扱う位置情報データは約80か国にのぼり、これまで日本市場以外では中東や東南アジア市場への取り組みを推進しています。
更なる成長に向け、2025年5月にクロスボーダーM&Aを実現しました。
プレスリリース:https://locationmind.com/news/company-irys_ma/
note記事:https://note.com/locationmind/n/n89aef6247f0e
■本件について各社からのコメント
・LocationMind株式会社 取締役CFO 小川 竜馬さま
この度、ベンチャーデットをご支援頂き大変ありがとうございます。
LotcationMindは先日米国企業の買収を完了させており、本件は買収費用の一部に充当させて頂きます。ベンチャー企業がクロスボーダーM&Aを実現することの難しさの一つにファイナンスの難易度が非常に高いことがあると考えております。その理由は様々ですが、買い手がベンチャー企業であること、言語の壁、文化の違い、DDの難しさ、などの要因で中々進めることが難しい背景がある中、Funds Venture Debt Fund様には粘り強くサポートを頂きました。
このような難易度の高いファイナンスを伴走頂けることはベンチャー企業にとって非常に心強いですし、日本から世界で勝てるベンチャーを創出するためにも必要不可欠な存在であると改めて感じました。今後も積極的にM&A機会を探索していきますので、引き続き宜しくお願いいたします。
・Funds Venture Debt Fund 投資担当者 佐々木 雅人
この度、LocationMind社のグローバル展開に向けた資金調達の一端を担うことができ、大変嬉しく思っています。
同社が持つ位置情報にまつわる高度な分析力は世界的にも最先端に位置しており、東京大学で蓄積された研究成果の事業化を通じて国境を超えた社会実装を目指すチャレンジは、持続的な経済発展を続けていく上でイノベーションの連続的な創出が求められる我が国にとってテキストブックになり得る取り組みと考えています。
そして何より、「人の流れ」を起点として社会を可視化する同社のサービスや、その背景にあるテクノロジーに触れ、担当者としてワクワクが止まりませんでした。
ディープテック企業によるクロスボーダーM&Aという、ベンチャーデットを検討する上では検討すべき点の多いシチュエーションでしたが、Irys社をエントリーポイントとして位置情報市場の本丸である米国を中心にグローバルな展開を加速される同社をご支援させていただきたいという想いから、本件実行に至りました。
私たちは、LocationMind社が空間情報領域における世界の第一想起となり、位置情報銀行として「Geospatial Native」な世界を実現する挑戦を、全力でご支援して参ります。
■Funds Startupsについて
Funds Startups株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:前川寛洋)は「社会的インパクトを創出するスタートアップが、最も理想的な成長を遂げられる仕組みを開発する」をミッションに据え、ファンズ株式会社の100%子会社として2023年12月に設立されました。Funds Startupsでは、Funds Venture Debt FundのGPとして、ファンド運営ならびに金融機関へのベンチャーデットに関する支援を中心に行います。今後については当事業を中核としつつも、スタートアップ専門の投資銀行部門のような役割として、スタートアップの資金調達手段の多様化や環境整備等も手掛けていく予定です。
https://social.funds.jp/fsrelease