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クラT注文でトラブル相次ぐ 届かない、税関で没収…国民生活センターが警鐘

 体育祭や文化祭の時期になると、クラスでおそろいのTシャツ、いわゆる「クラT」を作る学校が増えてきます。

 思い出づくりの一環として人気のアイテムですが、最近このクラTをめぐるトラブルが増えているとして、国民生活センターが注意を呼びかけています。

  •  たとえば、学校に置いてあったパンフレットを見て業者に注文したものの、文化祭当日になってもTシャツが届かず、連絡も取れないまま終わってしまったというケース。また、「納品日の3日前までに代金10万5000円を支払うように」と案内されたため事前にお金を振り込んだにもかかわらず、商品が届かず、その後連絡も取れなくなってしまったという相談も寄せられているそうです。

     さらに、生徒がSNSで見つけた業者のカタログから、有名なスポーツチームのロゴ入りデザインを選んで注文したところ、「名入れ前のTシャツが税関で没収された」と連絡があったケースも。Tシャツは使えず、さらに原価代まで請求されてしまったといいます。

     こうしたトラブルの背景には、教師だけでなく、生徒自身が注文に関わっているケースが多く見られます。学生である生徒たちは、「キャンセル」の規約や「納期の調整」、さらには著作権に対する意識がまだ十分ではなく、トラブルが起きたときにどう対応すればよいのか、判断が難しいこともあります。

     また、業者とのやり取りがLINEなどのメッセージアプリだけに限られていると、突然返信が来なくなることもあります。パンフレットやウェブサイトに業者の住所や電話番号が記載されていないケースもあり、信頼できる業者かどうかを見極める力が問われています。

     国民生活センターは、クラTを安心して作るためには、注文前に業者の情報をきちんと確認することが大切だとしています。

     Tシャツがイベント当日に間に合わないリスクを避けるためにも、注文はできるだけ早めに行うことがすすめられています。また、実在する企業やスポーツチームのロゴが入ったデザインについては、「正規品ではない場合、絶対に注文してはいけません」と強く警告しています。

     注文する前には、先生や保護者にも相談し、少しでも不安な点があれば、迷わず消費生活センターなどに相談してほしいと呼びかけています。トラブルが起きた場合には、全国共通の消費者ホットライン「188(いやや!)」に電話すれば、住んでいる地域の窓口につないでもらえます。

     せっかくの楽しい行事が台無しになってしまわないように。クラTの注文には、十分な注意と準備が大切です。楽しい思い出が、苦い経験に変わらないよう気をつけたいですね。

    <参考・引用>
    国民生活センター「体育祭・文化祭の当日になっても届かない!?“クラT”トラブルに注意

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