今どきは残暑の厳しい秋を避け、5月下旬から6月にかけて体育祭を実施する学校が主流になってきました。ということは、もうすぐ学校では「令和最初の体育祭」が始まることになります。そこで高校生向け広告・マーケティングを行なっている株式会社アイ・エヌ・ジーが、2019年5月9日~5月16日に東京・渋谷センター街にて女子高生を対象に「令和最初の体育祭で流したいアーティスト」のアンケート調査を実施。1位には[ALEXANDROS]の名が挙がりました。
体育祭の時に使われるBGMは、定番もありつつ時代の流れを反映してきました。筆者の思い出といえば、教職員にガチのYMOファンがいたため、体育祭でYMOのアルバム「Solid State Survivor」(久石譲さん編曲のものでないオリジナル版)がガンガン流れていましたっけ……。では、令和最初の体育祭を迎える渋谷の女子高生たちは、どんなアーティストの曲を流したいと思っているのでしょうか。
23名(11.5%)の支持を集めてトップになったのは[ALEXANDROS]。理由としては「体育祭といえば『ワタリドリ』のイメージ」や「アクエリアスのCMカッコいい」という意見が。「ワタリドリ」は2015年3月18日にリリースされた楽曲ですが、歌詞の内容とキャッチーなメロディーで、すでに学校の体育祭では定番曲化しているようです。そして調査期間中にオンエアが始まった、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平選手が登場するスポーツ飲料のCMに新曲が起用されていることも、大きな要因になったようです。
第2位は20名(10.0%)の支持を集めたスリーピースバンド、WANIMA。楽曲の特徴は「アガる」リズムと疾走感あるメロディーライン、そして「一緒に行こうぜ」と元気付けてくれるような歌詞といったところ。みんなで団結して汗を流す体育祭にぴったりな感じがしますね。
第3位には16名(8.0%)が支持した嵐、4位に13名(6.5%)のMrs.GREEN APPLE、そして11名(5.5%)のONE OK ROCKがトップ5となりました。6位以降は支持した人数が10人未満だったので、逆にいえば好みが細分化する中、トップ5は体育祭のみんなで盛り上がろう!というイメージの楽曲が多い、という共通認識があるということなのかもしれません。
ほかの設問から見えてきた“今どきの体育祭の楽しみ方”は、教員から与えられた出し物をするというよりは、自分たちから積極的に関わって「今だけしかできない思い出づくり」にしているという回答が目立ったところ。お揃いの髪型やデコレーションをした応援メガホンなどを作って、その姿をSNSにアップしたりもしているようです。この10連休に何をした?という質問には「体育祭の準備」という回答も見られました。
また「令和では何で(どういう手段で)音楽を聴く?」という質問で一番多かった回答はYouTube(37.5%)。プロアマ問わず様々な楽曲がアップされているのに加え、音楽に特化したYouTube公式スマホアプリ「YouTube Music」がリリースされたのも大きいようです。実際、筆者もYouTubeでレアグルーヴを発掘して聴いたりしているので、この結果にはなんとなく頷けるものがあります。
令和になって色々と変化していくことが増えるでしょうが、クラスが一緒になって体を動かす体育祭という機会は、学生時代にしか経験できないもの。二度と経験することのない今を楽しむというのは、これからも変わらないのかもしれません。
情報提供:株式会社アイ・エヌ・ジー
(咲村珠樹)