思春期にどっぷりハマった漫画って何でしたか?白泉社の『花とゆめ』や『LaLa』愛読者だった筆者は、間違いなく清水玲子さんのめくるめく華麗な世界に身も心も吸い込まれて育ちました。
 『輝夜姫』に『月の子 MOON CHILD』『竜の眠る星』、そして成人してからは『秘密-TOP SECRET-』を読み漁り、現在は『秘密 season0』の続刊を待ち望む日々です。

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 清水さんの絵はあまりに美しく、あるときふと「もしや人間が描いているのではないんじゃないか」という思いに駆られたことがあります。清水作品は“清水玲子”という華麗な絵を描くプログラムの総称で、それが搭載されたスーパーコンピューターがひたすらあの美しい絵を淡々と生み出しているのではないか──。
 しかし実際は、筆者の妄想とは当たり前に異なり1人の生身の人間があのとんでもなく美しい絵を描いているのです。

 そんな憧れの人物、清水玲子さんが3月2日22時から始まるNHKEテレ「浦沢直樹の漫勉」シーズン4では何とトップバッターを務めることが先頃発表されています!清水様に加え、日本ホラー漫画界の巨匠・伊藤潤二様(3月9日)、滑らかでエロティックな女子を描かせたら右に出るものはいない山本直樹様(3月16日)、数々の名作を手がけてきたながやす巧様(3月23日)のお名前が……!

 いけません。Eテレが筆者のような漫画沼から抜け出す気がないオタクを殺しにかかってきています。いけません……毎週木曜日はテレビに向かって奇跡の筆致を拝みながら涙することが今から想像できてしまうではないですか。いけません……(Fin)

・出典:NHK・漫勉公式ページ

(大路実歩子)