おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

このURLは有害?無害?「怪しいサイト」を事前チェックする手法とツール

 みなさんこんにちは。先日、ネット詐欺に遭った筆者です!

 どうしても欲しいレア商品がありネットを巡回していたところ、販売中のサイトを発見。すぐさま購入手続きをとったものの、入金完了後にどれだけ「のほほーん」と待っていても商品が届かなかった……という典型的「EC詐欺」にひっかかってしまいました。

  •  筆者のネット歴は長く、それなりに詐欺サイトの見分けもついていました。ところが、欲に目がくらむといいますか、どうしても欲しいものを目にすると冷静さを秒で失ってしまい、「怪しさ」を都合よく解釈してしまいました。詐欺にひっかかる方の中には筆者のようなタイプが一定数いるはず。

     そこで今回は自戒も込め、アヤシイサイトを事前に「有害」か「無害」か判断してくれるサービスを紹介していきます。正直、あのときもこれ使っておけば良かった……と後悔しきりです。

    ■ 有害サイトを判断してくれるサービス

    - ノートン セーフウェブ(https://safeweb.norton.com/

     まずはご存じノートンによる「ノートン セーフウェブ」。

     使い方は簡単。調べたいサイトのURLをいれて検索すればOK。試しに、筆者が詐欺られたECサイトのアドレスを入れてみます。有害なサイトであれば、「×(警告)」マークが表示されますが……。見事に「×」。現在のカテゴリは「フィッシング」となっていました。

     ああ……もう少し早くノートン先生に頼っていれば良かったよ。後悔しかありません。

    怪しいサイトをチェックするツールでチェックをする(ノートン)

    - Site Safety Center(https://global.sitesafety.trendmicro.com/

     続いて「ウイルスバスター」でおなじみ「トレンドマイクロ」の「Site Safety Center」です。

     こちらも先程のノートンと同じように、詐欺られたサイトのURLを入れて確認します。

     すると今度も「危険」。しかも「詐欺サイト」として登録されていました。Oh……。

    怪しいサイトをチェックするツールでチェックをする(トレンドマイクロ)

    ー aguse(https://www.aguse.jp/

     そしてもう一つ紹介したいのが「aguse」。

     「ノートン」や「トレンドマイクロ」と同じように、怪しいサイトを事前にチェックするという目的のサイトです。

    怪しいサイトをチェックするツールでチェックをする(aguse)

     アメリカのセキュリティ機器開発会社「バラクーダネットワークス」による、有害サイトのブラックリストチェックや、迷惑メールの送付経路を表示したりすることができます。
     aguseにも同じ詐欺ECサイトのURLを入れてみると……見事「ブラックリスト」に掲載されていました。

    怪しいサイトをチェックするツールでチェックをする(aguse)

    - リンク先のキャプチャを確認できる「SecURL」(https://securl.nu/

     最後に紹介するのがリンク先のキャプチャを撮影できる「SecURL」。

     「怪しい」と思ったサイトのURLを打ち込めば、自分がアクセスすることなくキャプチャを通じて安全に見ることができます。

     これも安全・危険度まで判断してくれますが、ユーザーの代わりに「ウェブページにアクセスして確認してくれる」というのがメインなので、あくまで補助的サービスとして筆者個人は使っています。一昔前に流行った「ワンクリック詐欺」などの疑いがあるサイトなどには有効かもしれません。

     実はこのサービスを提供しているのは、あの大量ファイル送信サービス「ギガファイル」を運営している会社「株式会社 ギガファイル」です。

    SecURLでリンク先を確認する

    【Point:チェックする際は複数サービスを使用すると良い】

     別の怪しいサイトのURLでも「ノートン セーフウェブ」「Site Safety Center」「aguse」でチェックしてみましたが、ときどき回答に違いがあることが確認できました。

     2つは危険でも、1つだけ安全と出たり、しばらく時間をおくと安全だったサービスも危険にかわったり。どうやらデータベースに登録されていない場合は「安全」と出てしまうことがあるようです。

     新しく立ち上がった詐欺サイトなどはどうしても登録までに少しの時間がかかってしまいます。このため、実際に調べる場合には複数のサービスを使ってチェックしてみると良いでしょう

    ■ ツールに頼らず自分で判断する

     ツールに頼らず自分で判断する最も手っ取り早い方法は、トップレベルドメインの確認です。

     通常ECサイトであれば、日本の場合だと「〜.jp」「〜.co.jp」といったトップレベルドメインが主流で、海外であれば「〜.com」などです。しかし危険な有害サイトはそれ以外の聞いたことのないようなトップレベルドメインが使われることが多いです。その時点で「ヤバいサイトだな」と理解できるので、アクセスしないように。

     ただし!中には上記ドメインでもその他文字列で1部を変化させてだますものもあります。例えば「Apple」となるところ「App1e」。これは本来l(英小文字のエル)が1(数字の1)に置き換えられたパターン。こんな風にぱっと判断できないものもあるので、やはり怪しいサイトに遭遇したら各種サービスをあわせて利用しましょう。

     ということで、まずは「怪しいサイト」にはアクセスしないことが最も大事なことですが、どうしても確認したい場合は、URLチェックツールやURLキャプチャツールで確認。

     もちろん、それでも万全ではないことは決してお忘れ無く。

    怪しいURLのサイトはアクセスしてはいけない

    ※画像「トレンドマイクロ株式会社」「ノートン」「アグスネット株式会社」「株式会社 ギガファイル」のスクリーンショットです。

    <参考>
    【悲報】俺氏ECサイトで「前払い詐欺」にひっかかる→弁護士に相談した結果(おたくま経済新聞)

    (たまちゃん)

    あわせて読みたい関連記事
  • 偽ファッション広告
    インターネット, 社会・物議

    偽ファッション広告がGoogle広告に大量出現 サポート詐欺被害に注意

  • ちょ、まてよ。それ何のドラマだよ!「勇者」出演の偽キムタクとLINEで対峙した一部始終
    インターネット, 社会・物議

    ちょ、まてよ。それ何のドラマだよ!「勇者」出演の偽キムタクとLINEで対峙した一…

  • 偽公式からの当選通知を追跡!行き着いたのは「能登半島応援」を騙る悪質詐欺
    インターネット, 社会・物議

    偽公式からの当選通知を追跡!行き着いたのは「能登半島応援」を騙る悪質詐欺

  • AIで生成されたフェイク動画
    インターネット, 社会・物議

    一瞬本物かと……有名人の顔と声までAIで再現!進化する投資詐欺の実態とは

  • “ネット詐欺のベストアルバム”に遭遇!「○○プレゼント」詐欺体験レポート
    インターネット, 社会・物議

    “ネット詐欺のベストアルバム”に遭遇!「○○プレゼント」詐欺体験レポート

  • 詐欺電話に“うっかり出た”読者の実体験 あなたの不安に付け入る手口とは(画像:PhotoACより)
    社会, 雑学

    詐欺電話に“うっかり出た”読者の実体験 あなたの不安に付け入る手口とは

  • フッション系と思わせるサポート詐欺サイト
    インターネット, 社会・物議

    ファッション広告のフリをした罠 ますます巧妙化する“サポート詐欺”

  • 危険なウイルスに侵害というメッセージ
    インターネット, 社会・物議

    サイト閲覧中「危険なウイルス」警告、誘導先のアプリを入れるとどうなる?

  • 通知に偽装しているがメッセージは必死「とりあえず一つ返信してください」
    インターネット, 社会・物議

    「通知バッジ偽装型」のサポート詐欺、最近「必死」に誘ってくることが判明

  • B-CASカード販売サイトの画面
    インターネット, 雑学・コラム

    「BS/CSが無料で見放題」!?甘い言葉に潜むフィッシング詐欺の罠とは

  • たまちゃんWriter

    記事一覧

    元秒刊SUNDAYライター。炎上ネタからグルメネタまで得意とするも、現編集部(おたくま)では炎上ネタは封印。おだやかに書いております。静岡県浜松市在住です。

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • マクドナルド非公認レシピ「改造てりたま」
    グルメ, 作ってみた

    マクドナルド非公認レシピ!夏のてりたま欲を満たす「改造てりたま」を作ってみた

  • LINEの画面って拡大できないの?タイトル画像
    インターネット, サービス・テクノロジー

    ピンチ操作が効かないLINE画面も拡大!iPhoneの隠れ便利機能「ズーム」活用…

  • AIで生成されたフェイク動画
    インターネット, 社会・物議

    一瞬本物かと……有名人の顔と声までAIで再現!進化する投資詐欺の実態とは

  • “ネット詐欺のベストアルバム”に遭遇!「○○プレゼント」詐欺体験レポート
    インターネット, 社会・物議

    “ネット詐欺のベストアルバム”に遭遇!「○○プレゼント」詐欺体験レポート

  • フッション系と思わせるサポート詐欺サイト
    インターネット, 社会・物議

    ファッション広告のフリをした罠 ますます巧妙化する“サポート詐欺”

  • 危険なウイルスに侵害というメッセージ
    インターネット, 社会・物議

    サイト閲覧中「危険なウイルス」警告、誘導先のアプリを入れるとどうなる?

  • トピックス

    1. 偽ファッション広告

      偽ファッション広告がGoogle広告に大量出現 サポート詐欺被害に注意

      2025年9月上旬からGoogle広告に偽ファッションサイトが急増。数秒で「Windows Defe…
    2. 邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くなった

      邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くなった

      Webコンテンツ「絶対にバズるSNS」が9月15日公開。9月26日公開映画「俺ではない炎上」と連動し…
    3. 26年前のMMORPG「Dark Ages」、YouTuberの挑戦で限界集落から奇跡の再生

      26年前のMMORPG「Dark Ages」、YouTuberの挑戦で限界集落から奇跡の再生

      26年前にリリースされたMMORPG「Dark Ages」をご存じでしょうか。年月とともに人口は減少…

    編集部おすすめ

    1. 英国伝統のうなぎ料理は“水槽の味”?日本にはない「ゼリー寄せ」の衝撃

      英国伝統のうなぎ料理は“水槽の味”?日本にはない「ゼリー寄せ」の衝撃

      日本でうなぎといえば、甘いタレをつけて香ばしく焼き上げた「蒲焼き」が定番のスタイル。白焼きなどもあるにはありますが、うなぎといえばやっぱり蒲…
    2. たこばさんの「糸こんにゃく炒飯」

      えっ…これ糸こんにゃく!?目も舌も騙される“ヘルシー炒飯”を実際に作ってみた

      「糸こんにゃくで作った炒飯が本物そっくりに仕上がる」と聞いたら、信じられるでしょうか。大阪市のたこ焼き店「たこ焼たこば」の店主がSNSに投稿…
    3. 虎ノ門ヒルズの「どこか奇妙な職業体験」が話題 ゴミを拾いながら物語の世界へ没入

      虎ノ門ヒルズの「どこか奇妙な職業体験」が話題 ゴミを拾いながら物語の世界へ没入

      虎ノ門ヒルズで清掃員の仕事を疑似体験しながら、非日常な体験に巻き込まれていく……そんな不思議な没入型体験イベント「どこか奇妙な職業体験 虎ノ…
    4. あれー?どこかなー?伸びしろしかない3歳児の“全力”かくれんぼが手強すぎる!

      あれー?どこかなー?伸びしろしかない3歳児の“全力”かくれんぼが手強すぎる!

      子どもにとってかくれんぼは、ハラハラドキドキのスリリングな遊び。自分だけにしか分からないであろう隠れ場所を見つけて「ここなら大丈夫」「絶対見…
    5. プリキュア映画ぬりえコンテスト、第三者による不正応募判明 公式が謝罪と訂正

      プリキュア映画ぬりえコンテスト、第三者による不正応募判明 公式が謝罪と訂正

      アニメ映画「映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!」公式は9月12日、「キミプリ♪ぬりえコンテスト」において…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト