本日7月15日は「ファミコンの日」。1983年の同日、任天堂が「ファミリーコンピュータ」を発売した日として、例年SNS等でお祝いのコメントが多く寄せられるなど大きな賑わいを見せています。
特に今年は、発売から40周年の節目を迎える年。そこで今回は、現行機であるニンテンドースイッチで遊べるファミコンソフト、特に「今現在も続編が制作されているソフト」に絞って、その原点を振り返ってみたいと思います。
ニンテンドースイッチでファミコンソフトを遊ぶためには、有料サービスである「ニンテンドースイッチオンライン」に加入する必要があり、限られたソフトのみしか配信されていないものの、選りすぐりの名作ソフトを楽しむことが出来ます。
■ スーパーマリオブラザーズ
今回のテーマを語る上でまず外せないのは、全世界で大ヒットを記録、家庭用ゲーム機の存在を定着させたと言っても過言ではない「スーパーマリオブラザーズ」でしょう。
地上や地下、水中とBGMや背景が変わるステージや、クリボー、ノコノコ、ハンマーブロスといった多彩な敵キャラたち、さらにはワープゾーンの隠し要素まで盛り込まれており、これらひとつひとつに当時はとてもワクワクさせられました。
また、程よい難度のゲームバランスも秀逸で、たとえゲームオーバーになってしまっても、プレイするたびに腕前が上達する実感が得られるなど、その高い完成度は今プレイしても惚れ惚れします。
のちに発売される新しいゲームハードにおいても、アクションとしてのマリオのゲームソフトは必ず発売され、これら要素はしっかりと引き継がれることに。それでいて、ハードに合わせた新しさを織り交ぜているのですから、制作陣のアイデアと努力、そして作品への愛には本当に頭が上がりません。
また、ニンテンドースイッチオンラインでは、高難度の「スーパーマリオブラザーズ2」やワールドの概念がより明確になった「スーパーマリオブラザーズ3」もプレイ可能となっています。
■ ゼルダの伝説
シリーズ最新作である「ティアーズオブザキングダム」のヒットも記憶に新しい「ゼルダの伝説」シリーズも、ファミコンディスクシステムの作品が原点。リンクやゼルダ、ガノンドロフといったキャラクターたちや、トライフォース、ハイラルといったシリーズに欠かせないキーワードも、初期作から登場します。
今でこそ辺りを360度見渡せるフル3Dの作品となっていますが、今作は俯瞰視点でマップを見下ろし、画面スクロールして移動する方式が採られています。全128画面にも及ぶ広大なフィールドを冒険する楽しさは、この時から健在。
シリーズを象徴するメインBGMや、謎解き時の「テレテレテレテレン♪」、キーアイテム入手時の「テレレレー♪」のSEも本作にてすでに実装されています。もはや私生活でも、ことあるごとにこのSEが脳内で聞こえる……という方も、きっと多いはず。壁のヒビを見ると、つい爆弾をセットしたくなる……なんて現象も?
また、「考えなしに進み過ぎるとあっという間にやられてしまう」という絶妙な難度も、シリーズ初期からの特徴。段階を踏んで成長していく、というRPGの醍醐味を存分に味わうことが出来ます。「ティアキン」をクリアしてゼルダロスになっている方は、再度プレイしてみるのも良いでしょう。
■ 星のカービィ 夢の泉の物語
ピンク色のまんまるボディという見た目もかわいらしい人気者「カービィ」の初期作「星のカービィ 夢の泉の物語」も、スイッチオンラインでプレイが可能。
正確に言えば最初期作はゲームボーイ版になるのですが、カービィの代名詞であるコピー能力が登場するのは本作から。まさにシリーズの方向性を決定づけた作品でしょう。
カービィの姿はもちろんのこと、星やお菓子といったポップなアイテムも多数登場し、一見すると低年齢層向けの作品……と思いきや、ゲームを進めていくと、徐々に不穏な空気が流れ始める……という、意外にもダークな世界観もカービィシリーズの特徴。本作においても終盤にてそうした要素を垣間見ることが出来ます。
そんな、かわいいだけじゃないトラウマ的な展開も、多くのファンの心をつかむ要素になっていることは間違いないでしょう。ぜひ最後までプレイして、その衝撃の展開を目の当たりにして欲しいですね。
■ メトロイドやファイヤーエンブレムも
代表的なソフトを挙げましたが、その他にも「メトロイド」や「ファイヤーエンブレム」の初期作品や「パルテナの鏡」「アイスクライマー」「ドンキーコング」など、後のスマブラに登場するキャラクターたちの初期作品も収録されています。
最新の技術で作られたゲームももちろん魅力的ですが、それらも今回紹介したような初期作品たちがあってこそ。すでにプレイしたことがある方も、そうでない方も、本日ファミコンの日は往年の名作たちに触れてみる日にしてみてはいかがでしょうか。より作品への理解度が深まるきっかけに、なると思いますよ。
(山口弘剛)