氷晶のような透き通る翼をもった龍。カラダを縮こまらせ、まるで来る春をじっと待っているかのようです。この作品を制作したのは、普段フリープログラマーとして働きながら「工作本部の工房長」兼「物作りHT支部のboss」として数々のレジン作品を生み出しているまさきや(真咲屋)さん。
「真咲屋産の水晶から不思議なものが生まれました 材料はレジンと水晶のみです」と、まさきやさんがTwitterで紹介したところ、9300件以上のリツイート、3.4万件「いいね」をされるほど注目を集めました。
真咲屋産の水晶から不思議なものが生まれました
材料はレジンと水晶のみです pic.twitter.com/h0LYPhxd9c— まさきや(真咲屋) (@masakiya1624) August 19, 2019
まさきやさんの話によると、今回の作品は「綺麗なものへの憧れ」をコンセプトに、水晶と神話・伝説の生き物である龍を組み合わせることで、神秘的な雰囲気に仕上げたそうです。
翼部分はほぼ水晶で出来ており「水晶の形状、長さ、並び、角度など、様々な点を考慮して1本1本丁寧に選別した」とのこと。また、水晶はかなり硬く、思う通りの水晶が無い場合は、ニッパーで水晶を割って使用。「水晶の硬度を知っている人には大抵驚かれます(笑)」と、まさきやさん。
今回のツイート後には、多くの方から反響があったそうで「色付きのものもあると素敵!」というコメントから、要望に応えるカタチで、龍の下側から色付きライトを当てて、光らせるという演出もしています。その他にも、蒸着水晶やアメジストなど、色つきの鉱物を使うこともあるそうです。
まさきやさんが、本格的に作品を作り始めたのは、ほんの1年半前のこと。もともとは、趣味で紙工作から裁縫まで幅広くモノづくりに取り組んでいたといいます。
始めの頃は、切り絵作品を手掛けていたそうですが、ある時、何か切り絵を活かせる方法はないものか……と考えを巡らせていた時のこと。そういえばネット通販で購入した天然石があったじゃん!と思い出し、紙と水晶を組み合わせて使うにはこれしかない!と閃いたそうです。
そうしてできたのが、切り抜いた紙にレジンのキノコを生やした「水晶茸」という作品。この作品をきっかけにレジンと天然石を融合させた作品作りにのめり込み、今では切り絵よりレジン作品を作るほうが多くなったといいます。
現在は、2019年9月14日~22日に東上野で開催される我流切紙人さん主催のグループ展「自在展弐」の委託出展に向けて大忙しだそうで、水晶の龍の他にも作品を準備しているとのこと。当日は、作品の販売も行うそうなので、ご興味のある方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。個性豊かで魅力的な作家の作品が見られるそうですよ。
<記事化協力>
まさきや(真咲屋)さん(@masakiya1624)
(黒田芽以)