「海外マンガフェスタ」が11月18日に東京ビッグサイトで開催された。海外マンガフェスタは日本で初めての試みで、今回が第一回目。
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イベントには第一回目開催にも関わらず多くの漫画ファンが集結。開会式では、実行委員長のフレデリック・トゥルモンドさんらが挨拶を行なった。
その他会場では、海外作家のサイン会や、原画の展示、珍しい海外のコミックやグッズの販売が行われた。
アーティストアレイでは、「愛天使伝説ウェディングピーチ」でおなじみの漫画家の谷沢直さんも参加。
バンダイナムコのブースでは、「ワンダーモモ」や「ベラボーマン」といったレトロな筐体のゲームがプレイできた。
ブースでは、日本と海外の女性が「ワンダーモモ」のコスプレを行っていた。
実はこれは、「Shifty Look」という日本のゲームをwebコミックにするという試みのPRの一環。
クールでレトロでポップな、日本の5タイトルのゲームのオリジナルコミックがwebで読める。
日本の文化(例えば、パトカーのデザインや、マヨネーズがキューピーなど)にこだわって描かれている。
オリジナルのストーリィなので、ゲームのファンだけではなく、コミックファンにも楽しんでほしい。
また、トークライブの一部には、大友克洋、エマニュエル・ルパージュ、バスチャン・ヴィヴェスらが参加した。
「ムチャチョ―ある少年の革命」や「塩素の味」など、海外コミックについて語り合った。
大友は、「『ムチャチョ』はストーリィの突っ込み方が素晴らしい。ぜひ日本の読者に読んでほしい。『塩素の味』だが、昔はバンドデシネにあこがれていたのはSFだった。今は自分の身の回りをマンガにしている。新しい」などと語った。
トークライブの二部には、浦沢直樹、フランソワ・スクイテン、ブノワ・ペータースらが参加。
「闇の国々」を例に用い、モノクロのマンガの一部をカラーで描く手法やイタズラ心に、「MONSTER」や「PLUTO」の共通点があると浦沢が語った。
それから、ヨーロッパの作者は一人で描くことから、ビートルズのプロデューサーのジョージ・マーティンに例えて、日本の編集者やアシスタントのシステムなどについても語り合った。
そして、フランスのバンドデシネ作家 故メビウスについても皆が言及した。
参考:「Shifty Look」http://www.shiftylook.com/?lang=jp
(取材:川上竜之介)