フォントメーカーの株式会社モリサワが、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開催を記念して、オリジナルスタンプ作成サイト「フォント de スタンプ」を8月6日に公開した。
ユーザーが好きな言葉を入力し、フォントとデザインを自由に組み合わせて、自分だけのデジタルスタンプを簡単に作れるWebサービスで、誰でも利用できる。
このサービスでは、モリサワの人気フォント12書体と9種類のフレームデザインから組み合わせてスタンプを作成でき、108通りのバリエーションが用意されている。期間限定で大阪・関西万博をモチーフにしたデザインも登場し、10月13日まで選択可能となっている。
作成したスタンプはダウンロードして、SNSアイコンや写真加工、年賀状の装飾、LINEスタンプ素材、推し活の名入れグッズなど、幅広い個人用途で活用可能。ただし、商用利用は不可となっている。
作成手順は、まずフレームを選択。次に文字を入力すると、12種類のフォントで同時にプレビューが表示される。この視覚的に違いを見比べながらフォントを選べる点が本サービスの特徴の一つ。従来のようにフォント名から選ぶ必要がないため、フォントに詳しくない人でも感覚的に好みの書体を見つけられる。
採用されているフォントには、万博会場でも使われている「UD新ゴ」や、うちわ文字などで人気の「勘亭流」などが含まれ、見た目の印象ががらりと変わる楽しさを体験できる設計だ。
また、作成したスタンプはギャラリーに公開することも可能で、他のユーザーが作成したスタンプを閲覧・ダウンロードすることもできる。自分だけの作品を作る楽しさに加え、他の人との共有を通じてさらに創造的な広がりを楽しめるようになっている。
サイトの公開を記念して、作成したスタンプを元に「本物のハンコ」が届くプレゼントキャンペーンも同日よりスタートした。抽選で100名に、自分の言葉と選んだフォントが刻まれたオリジナルのハンコが当たる内容で、ハンドル部分には大阪・関西万博公式キャラクター「ミャクミャク」のデザインが施されている。応募は日本国内に住所がある人なら誰でも可能で、9月29日まで受け付けている。
モリサワEXPO2025推進室のPRストラテジスト・野口季果子氏は、今回の取り組みについて「万博を一緒に盛り上げたいと考えました。また、会場に足を運べない遠方の方にも万博の記念になるようなものをお届けしたいということでオンラインの企画にしました」と語る。
また、フォントの選び方に不慣れな人でも楽しめるよう、文字を入力してからプレビューが表示される仕組みにした点に工夫が込められているという。「自分の伝えたい言葉にぴったりのフォントを見比べて選んでいただくことができます」とし、スタンプはメッセージカードや写真加工、名前スタンプなどにも自由に使えると話す。
この「フォント de スタンプ」は、モリサワが「大阪・関西万博PRブロンズパートナー」として協賛している一環でもある。同社は、会場内の案内サインや各種アプリでもUD(ユニバーサルデザイン)フォントを提供しており、視認性の高い文字で来場者の利便性向上に貢献。万博に関わる人だけでなく、フォントに触れるすべての人に向けた、新しい文字体験の提案となっている。