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おもしろくて知恵いっぱいの『秘密箱』の秘密

update:

おもしろくて知恵いっぱいの『秘密箱』の秘密『秘密箱』ってご存知ですか?

かわいらしくておもしろくて知恵いっぱいでとても魅力的ですので、この場を借りて紹介したいと思います。


  • 【関連:『まちなかアート』ジョエル・シャピロ作「WALK」/博多駅・西日本シティ銀行本店前】
     
    これはわたしが所有している秘密箱で、大きさは5✕10㎝ほどです。

    この秘密箱は寄木細工で作られており、ある一定の操作をしないと開けられない仕組みをしています。
    ぱっと見は本当にどこからどうやって開けるのか全然わからないのです。

    では、どうやって開けるのでしょうか。

    それは、面をスライドさせることです。
    面をスライドさせる方向・順番に決まりがあり、この順番通りにスライドさせないと開ける事はできません。

    では、実際に開けていきたいと思います。
    この秘密箱は計12回スライドさせることで開けることができます。

    1回目:真ん中の一部をスライドさせます。

    1回目:真ん中の一部をスライド

    2回目:面全体を少し下にスライドさせます。

    2回目:面全体を少し下にスライド

    3回目:1回目でスライドさせた箇所を少し元に戻すようにスライドさせます。

    3回目:1回目でスライドさせた箇所を少し元に戻すようにスライド

    4回目:面全体をさらにさらに下にスライドさせます。

    4回目:面全体をさらにさらに下にスライド

    5回目:上の面をスライドさせます。

    5回目:上の面をスライド

    ここからさらに逆の面も順番にスライドさせていきますが、すべて公開すると秘密がなくなってしまうので、少し飛ばしたいと思います。

    さらにスライドさせた写真はこちらです。

    さらにスライドさせた写真

    そしてラスト12回目

    12回目:開く

    開きました!!

    これだけ複雑な仕組みになっている理由は、そもそも江戸時代に金庫がわりに使われていたからだとか。
    正確な起源は不明ですが、少なくとも18世紀末には存在が確認されているそうです。

    さらに、今回の秘密箱ように寄木の技法による装飾がつけられているものは、1894年に箱根に住む大川隆五郎によって考案されました。

    寄木細工とは箱根で生まれた伝統工芸品であり、市松や麻の葉などの幾何学的な日本の伝統文様を木で寄せた技法です。

    この技法を利用した秘密箱ですと、木材の継ぎ目を隠す効果もあるのですよ。

    この秘密箱は計12回スライドさせることで開きますが、多いものは100回以上スライドしなければ開かないとか。ひえ~

    複雑な幾何学模様が美しい寄木細工をうまく利用した素敵な箱ですね。
    ぜひ大切なものを閉まってお部屋にひとつ飾ってみてはいかがでしょうか。

    【参考サイト】
    箱根丸山物産 http://www.hakonemaruyama.co.jp/
    美の壺 http://www.nhk.or.jp/tsubo/program/file222.html
    ウィキペディア http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%98%E5%AF%86%E7%AE%B1

    (文・写真:ゆきな http://yukina1226.blog.fc2.com/)

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