水樹奈々が9月27日、単独では初となるシンガポール公演を行った。
『NANA MIZUKI LIVE FLIGHT 2014+』と題して行われた本公演は、日本で行われた夏の全国ツアーの追加公演となっており、シンガポール公演に続いて、10月4日、5日には台湾にて開催される。
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公演前日の9月26日。日本で仕事を終えてからのシンガポール入りとなった水樹。到着したのは23時すぎと、現地では既に終電がない時間ではあったが、約200人のファンが空港に駆けつけ、水樹を出迎えた。大きな歓声と名前を呼ぶ声に終始笑顔で手を振り続けていたのが印象的だった。
水樹は昨年Anime Festival Asiaに出演し、T.M.Revolution 西川貴教とのコラボレーション曲を披露したが、単独でのシンガポール公演は初となる。
ライブ会場があるセントーサ島はシンガポールでも有数の観光地。シンガポール一大きなマーライオンやアトラクションエリア、水族館など多くの施設が立ち並ぶ。その中の一角にあるのが、本公演の会場、Resorts WorldTM Theatre, Resorts World Sentosaだ。この会場でライブをする日本人は水樹が初とのこと。
開場前に行われたグッズ販売には朝早くから多くのファンが並び、朝9時の時点で100人越え、お昼過ぎには約300人まで膨れ上がっていた。販売は予定時刻より15分程早い12:45頃からスタート。会場設立以来の集客となったとのことで、会場関係者も驚きを隠せなかったようだ。
現地時間18:30いよいよ開演。オープニング映像の後、『VIRGIN CODE』のイントロが鳴り出し、「行くぜ、シンガポール!!」という言葉と共にステージ中央の階段上から登場した水樹に、会場を埋め尽くした1,500人の観客から割れんばかりの歓声が送られた。『Vitalization』『残光のガイア』とアップテンポな曲が続き、会場のボルテージは一気に最高潮に。
MCでは「盛り上がっていますか?今日は皆さんに会えてとても嬉しいです!!」と早速英語で挨拶した後、日本を初め、台湾・香港・タイの計58会場、17,000人に向け、ライブビューイングを行っていることも話し、各会場に呼びかけていた。
続いて、後ろに大きなリボンをあしらった黄色の和テイスト衣装に着替えた水樹は4月にリリースした最新アルバムから『Fun Fun★People』『セツナキャパシティー』『FATE』など続々と披露。
ファンキーな曲から王道POP、聞かせるバラードなど幅の広い曲調にあわせてクルクルと変わる水樹の表情に観客も魅了されていった。
続いてはピンクのミニスカートにお腹がチラリと見えるキャビンアテンダント風のセクシー衣装に着替え、ダンスパートに突入。バックダンサーと共に激しいダンスを踊りながら歌う水樹だが、もちろんのことながら息が切れる様子は全く見られない。MCではセクシー衣装をみた会場のファンから日本語で「回って」コールも起こっていた。そして、『アンティークナハトムジーク』ではローブをはおり、憂いのあるダンスを見せてくれたのも非常に印象的だった。
ショート映像の後は燃えるような真っ赤なドレス衣装に着替えて再び登場。T.M.Revolutionとのコラボレーション曲『革命デュアリズム』では、会場ではT.M.Revolutionのパートを日本語で歌うファンの姿も見られた。続いて『アパッショナート』ではマイクスタンドを激しく振り回しながらもどこまでも伸びる高音域の歌声に会場の熱は更に高まっていった。
そしてここで、なんと水樹が10月15日にリリースする30枚目のシングル『禁断のレジスタンス』が初めてライブで披露されるというサプライズもあり、会場からこの日一番の歓声があがった。
続いて、早替えでショートパンツ姿になり、『Rock you baby!』に続いては『POWER GATE』を披露。「BOYS ONLY!」「GIRLS ONLY!」と英語で客席をあおる姿も見られ、観客はそれに大きな声でこたえていた。
本編最後の『ミラクル☆フライト』では、会場のファンが突如として全員「僕らの旅はまだ始まったばかり」という水樹の曲『ONE』の歌詞が書かれた青い旗を振り出す光景がみられ、予想外のサプライズに思わず泣いてしまう水樹の姿が見られた。
会場からの「奈々コール」を受け、アンコール1曲目は『POP MASTER』を披露。MCでは本公演のLIVE Blu-ray&DVD化が発表された。
アンコール2曲目は『DISCOTHEQUE』を披露。ここでも会場からのコールはもちろんのこと、ペンライトの色が曲によって変わっていく様子も日本と同じく見られた。
Wアンコールでは、事前に海外公演の公式Facebookで投票を行い、好きな曲ランキングで1位となった『深愛』を披露。思わず泣き出すファンも見られたが、最後には水樹からの「みんな本当にありがとう!最高に楽しかったよ!!」という愛溢れる言葉に会場全体が笑顔に包まれていた。
写真:上飯坂一