本を立てる時、雪崩がおきないようにせき止めるブックエンド。このブックエンドに趣向を凝らした作品がツイッターで話題を呼んでいました。
これは、イラストCGの制作会社に勤務しながら年2回は新作を制作しているというmondeさんの作品「路地裏 BOOK SHELF」。本と本との間にまるで違う世界が存在しているかのように見える「路地裏」をモチーフにしたこちらの作品について詳しく伺いました。
――「路地裏 BOOK SHELF」のブックエンドはどのようなきっかけで作られたのですか?
生まれた街「日本」「東京」「新宿界隈」の日常を表現することが昨今の作品テーマでした。日常の何気ない景色を作品に昇華することで路地裏は生まれました。本棚に飾れる作品を日頃考える中、本の「隙間」と「路地裏」がリンクしました。
――1~3パターンあるようですが、それぞれどのようなコンセプトがあるのでしょうか?
1)雑居ビルにあるよくある隙間 灰色
2)木造住宅街にある路地 茶色
3)古い集合住宅にある隙間 青緑色
――mondeさんは、年に2回ほど作品を制作されているとのことですが、どういった作風のものを制作されていますか?
学生時代からはじまった「モノの動物園」という動物を縛りにしたテーマ作品ART_palというグループ展では育った「東京」をモチーフに制作しております。
――ブックエンドの制作期間はどのぐらいかかりましたか?
製作期間 2年。
――ブックエンドは販売されているのですか? 販売されている場合は、税込何円でしょうか?
受注生産をしております。25,000円(税込)です。
――素材は何で作られているのですか?
材質 木材。
――ツイッターを拝見したのですが、電気もつくということですが、どのような構造なのですか?
照明構造 LEDライトを天井部に設置しております。
――今後はどんなものを作りたいですか?
日本→東京→新宿界隈→自宅半径500mの何か。
――展示会などのご予定があれば教えて下さい。
2018年6月7日~11日 虫夢虫展という虫をテーマにした作品展に参加させていただきます。
どこか懐かしさも感じられる路地裏を本の隙間に再現したmondeさん。なんでも、光と空間を題材とした作品を数多く手掛けているジェームス・タレルや、ハイパーリアリズム彫刻家のロン・ミュエックの作品のように「ひと目でわかりやすく奥深い」作品に興味があるとのことでした。
「路地裏 BOOK SHELF」のブックエンドを立てかけながら、本と本の奥に広がる世界を想像してみるのもまた面白いかもしれませんね。
<取材協力>
mondeさん(@monde55212068)
(黒田芽以)