みなさんは、いきものを溺愛したことはありますか?「すみだ水族館」(東京都墨田区)と「京都水族館」(京都市下京区)の両水族館では、3月15日~4月21日の期間で、飼育スタッフが溺愛するいきものへの愛と魅力を、さまざまな手法で紹介する「私の愛するいきもの展」を開催することになりました。この企画展では「愛」をテーマに、両水族館の飼育スタッフがこよなく愛するいきものが特設展示される予定。生態を紹介するだけでなく、体験プログラムやイベント限定の飲食メニューなどもあり、いきものをさらに間近に感じられるイベントになっています。

 東京のスカイツリータウンにある「すみだ水族館」と、京都市の梅小路公園内にある「京都水族館」は、どちらもオリックス水族館株式会社が運営していることもあり、たびたび合同で企画展を実施しています。今回は飼育スタッフのあふれる「いきもの愛」をフィーチャーし、その熱愛ぶりとマニアックなこだわりが楽しめるものになりました。

 すみだ水族館では「クロナマコ」と、磯の潮だまりなどで見かける黄色い小さな魚「ナベカ」が、京都水族館では「ニセクロナマコ」と、小さいながらも細く繊細な触手が美しい(でも刺されると痛く、高熱も出る)「カギノテクラゲ」が期間中に1種類ずつ展示されます。また、飼育スタッフが自ら描いたイラスト付き解説パネルの掲示や、ゆっくりとした動きが特徴の「クロナマコ」「ニセクロナマコ」を24時間撮影したタイムラプス(低速度撮影)映像など、いきものの可愛らしいようすが伝わるよう工夫した展示も行われます。

 たとえば、すみだ水族館の「クロナマコ」だったら、「ナマコはどうやって移動しているの?」など、見ているだけでは気づきにくい特徴を解説したパネルを掲示し、飼育スタッフが描いた好きな仕草や動きのイラストも添えられます。さらに、ナマコを24時間撮影したタイムラプス映像や、いきものをさまざまな角度から撮影した約100枚の写真を展示するなど、いきものが本来持つ能力や生態のほか、掘り下げたマニアックな魅力を余すことなく感じることができるとのこと。また、来館者から「私の愛するものについて語ってください。」というお題で、1枚の用紙にその思いを綴るという参加型の体験プログラムも実施されます。募集した内容は特設スペース内のボードに掲示されるので、こちらにも注目です。

 このほかにも、飼育スタッフが監修し、忠実に再現した、見た目にも楽しい飲食の限定メニューも登場します。すみだ水族館では、クロナマコをチョコドーナツ、エクレアナマコをその名通りにエクレア、アカミシキリをあまおうソフトと、それぞれのナマコの特徴を食材で表現した「とびだす!3種のナマコパフェ」(600円/税込み)を販売。

 京都水族館では、バナナまるごと1本を柔らかいホイップクリームと弾力のある薄い生地で包みこみ、ぐにょぐにょとしたニセクロナマコの感触をリアルに再現した「偽『ニセクロナマコ』ロール」(480円/税込み)が販売されます。今にもお皿の上で動き出しそうですね。

 さらに、自宅などでいきものの情報に触れることができる特設ウェブサイトも登場。いきものへの強い愛を語る飼育スタッフ対談のほか、「ナベカ」と「カギノテクラゲ」に関する100の質問や、難問クイズに正解すれば入ることができる秘密ページもあったりと、いきものの知られざる魅力を存分に楽しめる内容になるとのことなので、水族館に行けない方は、一度、アクセスしてみるのも良いかもしれませんね。

情報提供:オリックス株式会社

(佐藤圭亮)