2019年から一部サービスが始まる次世代の移動体通信技術「5G」。高速大容量・低遅延の通信により、スポーツ観戦でもXRテクノロジー(VRやARなどの総称)を活用した、これまでにない体験ができるようになります。3月26日にノエビアスタジアム神戸で行われた、サッカーの「キリンチャレンジカップ2019」日本対ボリビア戦で、JFA、キリン、KDDIの3社が5G時代を見すえた施策として、スタジアムの一部の席で、XRテクノロジーを用いた「ARサッカー観戦」サービスを実施。

 日本代表「SAMURAI BLUE」とボリビア代表が対戦した、3月26日の試合。会場となったノエビアスタジアム神戸の一部シートにはタブレット端末が用意され、観客はこれを用いた「ARサッカー観戦」が体験できました。



 試合開始前には、どのようなゲーム展開になるか、シュート数やボール支配率など各種スタッツで試合結果を予想する「スタッツゲーム」を提供。より細かい視点でゲームを観戦する楽しみが生まれます。

 ゲーム中は、両チームや各選手のスタッツ表示や、TV中継を担当したフジテレビの協力により、各カメラの映像を自分で選択して見ることができる「視点ジャンプ」が体験できました。各種スタッツはゲームの進行に伴ってリアルタイムに更新され、常に最新の情報が表示されます。

 「視点ジャンプ」では、自分が注目したい場所を中継テレビカメラの映像を切り替えることで、拡大して見ることが可能。特定選手の動きを追って、どのような動きで相手選手のマークを外しているかや、ゴール裏からの迫力あるシュートシーンを楽しむこともできました。



 また、プレーが行われていないハーフタイムなどの時間では、ARのカジュアルゲーム「KIRIN CHALLENGE CUP キックターゲット」が楽しめました。AR空間上に現れるゴールに向けて、ボールをシュートして打ち抜くというもの。以前テレビ番組の企画でもありましたが、なかなか狙ったところにボールをコントロールするのは難しいですね。

 実際にスタジアムで「ARサッカー観戦」を体験した観客からは「自分の好きな視点からプレーが細かくみられて感動した」や、「スタッツゲームやARゲームのおかげで、ハーフタイムや待ち時間も楽しめた」という感想が寄せられました。また、子供連れで観戦した方からは「チーム情報や選手交代の情報がリアルタイムで更新されるので、子供が理解しやすかった」という感想も。

 これまで以上に立体的な試合観戦がスタジアムで楽しめるXRテクノロジー。KDDIでは、今後もテクノロジーを駆使した新たな観戦のあり方を提供し盛り上げていくといいます。将来的には想像もできないような迫力あるプレーも見られるようになるかもしれません。

情報提供:KDDI株式会社

(咲村珠樹)