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「無断で現場滞在」「待ち伏せ」など 福山雅治のケースから考えるファンのマナー違反

 歌手であり俳優としても活躍している福山雅治さんの公式サイトが6月9日、一部のファンによるマナー違反について注意を呼びかける文書を掲載しました。

  • ■ 芸能人を悩ませるファンのマナー違反

     最近では、ジャニーズ事務所の人気アイドルグループ「HEY!SAY!JUMP」が、一部の熱狂的なファンによる迷惑行為を理由に、ツアーの中止を発表。また、ロック歌手の矢沢永吉さんの公式ファンクラブが、コンサート会場などで迷惑行為をする一部のファンに、コンサートへの出入り禁止とファンクラブの強制脱会などの措置をとるなど、マナーを守れないファンが度々、問題になっています。

    <迷惑行為事例>
    ・駅や空港でタレントを待ち受ける
    ・駅や空港でタレントを追いかけて付きまとう
    ・通路を塞ぐなど、タレントや他のお客さんの通行を妨げる
    ・タレントに故意にぶつかったり、抱きついたりする
    ・スタッフに向けてエアガンを撃つ

    ■ マナー違反どころか違法行為になってない?

     福山さんの公式サイトによると「最近、撮影現場にて一部ファンの方によるマナー違反が見受けられ、撮影に支障がでております」と現状を告白し、「マナーを守って応援してくださるファンの皆さまが大半ではありますが、これを機に改めて皆さまへご注意とお願いがございます」と、撮影現場や公共の場などでのファンのマナーについて注意喚起しました。

    <福山雅治オフィシャルサイトに掲載されたマナー違反の例>
    ・撮影現場等での無許可の写真撮影、動画撮影、録音行為
    ・公式で募集している番組観覧やエキストラに当選していないにもかかわらず、無断で現場に滞在するなどの行為
    ・当選者のみ伝えている収録スタジオ等の撮影場所をSNS等に書き込む行為
    ・事務所付近や最寄り駅、ロケ先等、公共の場での出待ち・入り待ち・追っかけ・待ち伏せ等の行為
    ・エキストラ参加なのに手を振る、双眼鏡で見る、凝視するなどの行為(アーティストや出演者を間近で見ることを目的とした参加)
    ※上記は、編集部にて抜粋・要約しています。

     これらの行為を公式サイトでは「マナー違反」と柔らかい表現で記していますが、言い方をかえると無許可の撮影は「肖像権の侵害」「プライバシーの侵害」等となり、無断で現場に滞在する行為は「不法侵入」等が考えられ、当選者のみへの情報をネットに書き込む行為は「情報漏洩」、出入りの待ち伏せや追っかけといった行為は「つきまとい行為」ともとれ、迷惑防止条例等に触れる可能性があります。

     現在、福山さんはTBS系列で毎週日曜21時から放送されているドラマ「集団左遷!!」に出演中。ドラマ自体も、6月9日に第8話が放送されたばかりで、物語の終盤に向けてスタッフも気を遣っているのではないでしょうか。

    ■ 「有名税」なんていいわけは通用しない

     マナー違反を肯定化しようとする人の中には、「有名税」などと言って、ありもしない「税」を勝手に作り、都合の良いことを主張したりする人もいますが、どんな理由があろうと、迷惑行為やマナー違反はやってはいけないことです。好きな人が嫌がることはもちろん、その行為によって、関係のない人にも被害が及び、最悪は好きな人の評判も悪くなってしまいます。これを機会に改めて、タレントとファンの関係性について、考えなければいけないのかもしれません。

    <出典・引用>
    福山雅治オフィシャルサイト
    ※画像は福山雅治オフィシャルサイトのスクリーンショットです。

    (佐藤圭亮)

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