5月あたりに出産することが多い猫。今の時期は野良猫にとって、子育て期間真っ最中。しかし、その場所が人間にとっては困る場所であることもしばしば。そんな猫の一家だんらんの風景が思わぬ場所で目撃され、可愛いけど怖い……と見た人たちは色々考えさせられているようです。

 この光景を発見したのは、ネットユーザーの“SUGIちゃんは円形脱毛症”さん(以下SUGIちゃんさん)。「トラックの下に子猫がいたので奥をのぞいたら家族でいらっしゃいました」と、発見時の様子を動画に収めてツイッターに投稿しています。

 最初に見えているのは、小さな白猫。どうやら大型トラックの下に入り込んでいるようです。

 映像では、その大型トラックに近づいて、トラックの隙間から下の部分を覗き込んでみると……そこには、予備タイヤの上でくつろぐ母猫と3匹の子猫の姿が。白猫を含む4匹の猫の子育て中のようです。

 この様子が投稿されると、「可愛いけどこれは危ない」「以前エンジンルームに猫に入り込まれた時、気づかすエンジンをかけてしまい悲惨な事になった」など、可愛いと危ないが入り混じった気持ちになる人が続出。かくいう筆者も、これまでにもこういった話を何度も聞いてきているので、可愛いけど危ない!という気持ちに。

 SUGIちゃんさんによると、このトラックは職場に向かう通り道にある会社に停めてあるものだそうで、「たまに野良猫は見かけましたが、この数でしかもトラックのスペアタイヤに住み着いてしまってるのは今回が初めてでした」との話。猫一家のいる場所が怖かったので、猫たちが去るのを確認するまでその場で見守っていたということです。

 去勢や避妊ができていない野良猫は、人目の付かない、暗く静かなところに居場所を構えて子猫の独り立ちまで母猫が世話をします。車のボンネットを開けたら猫がいた、というのも結構聞く話で、気が付かずにエンジンをかけてしまい、エンジンのタイミングベルトに猫が巻き込まれて悲惨な状態になるという事故も依然として減らないようです。

 こうした事故を防ぐためにも、以前から「ボンネットコンコン」「猫バンバン」などの命を守るための啓もう活動が行われていますが、一番確実なのは、ボンネットを開けてエンジンルームを確認することと、車の周囲や下に猫がいないかを確認することです。

 特に、しばらく使っていない車は、猫にとって雨風を防げて日差しからも身を守れる格好の場所。久しぶりに車を動かそうとボンネットを開けてみたら、中に鳥や小動物が巣を作っていた、という実例もあります。

 たまにしか使わない車はもちろん、普段使う車でも、野良猫や地域猫が多いところに住んでいる人は、エンジンをかける前に猫や小動物が入り込んでいないか、ボンネットを開けて確認することが望ましいです。ボンネットを叩いても、却って怯えてしまって出てこなくなる猫もいますので……。

<記事化協力>
SUGIちゃんは円形脱毛症さん(@sugi_0816)

(梓川みいな)