オーストラリアのカンタス航空は2019年10月15日(現地時間)、100周年記念の特別塗装をまとったボーイング787が完成したと発表しました。胴体にはこれまでの歴代ロゴマークが並び、これまでの歴史を振り返るデザインとなっています。
1920年11月16日にクイーンズランド州で誕生したカンタス航空。以来、オーストラリアを代表する航空会社として歩んできました。会社名のQANTASは、Queensland And Northern Territory Aerial Services(クイーンズランドおよびノーザンテリトリー航空サービス)の頭文字です。
2019年11月16日に創立99周年を迎え、100年目に突入することを機に登場することになった特別塗装機。このボーイング787-9(登録記号:VH-ZNJ)には、初めての定期旅客便(1922年11月2日)を運航した土地である「ロングリーチ(Longreach)」の名が与えられました。
前部胴体に大きく「100 QANTAS」とシンボルマークのカンガルーが描かれた特別塗装機。その後ろには、歴代のロゴマークが並びます。最初は文字のみ、そして1930年にはオーストラリア大陸が描かれたロゴに生まれ変わります。
最初にカンガルーが登場したのは1944年のこと。当時の1ペニー硬貨(1938年~1948年)に描かれたカンガルーがモデルになっていました。1947年には翼を持つカンガルーになり、現在まで続くカンガルーデザインの原型が出来上がります。
初のジェット機、ボーイング707導入を機に1968年から赤とカンガルーのコンビが完成。1984年に赤地に白抜きのカンガルーロゴとなり、2016年にデザインされた現在のロゴに至ります。
カンタス航空のアラン・ジョイスCEOは「カンタスの歴史は、近代オーストラリアの歴史です。そしてこの機体に描かれたロゴにより、その始まりからの歴史を見ることができます。私たちカンタスの100周年は、過去に誇りを持つとともに、未来へと目を向けるものでもあります。そういった点で、最先端のボーイング787は特別塗装機にとてもふさわしいと言えるでしょう」と、特別塗装機についてコメントしています。
ジョイスCEOによると、100周年を記念して、これからも様々なプランを用意しているとのこと。2020年にかけて、どんなものが飛び出すか注目です。
<出典・引用>
カンタス航空 プレスリリース
Image:QANTAS Airways
(咲村珠樹)