近年、スーパーや飲食店などで急速に普及している「キャッシュレス決済(または電子決済)」。

 電子カードなどに予めお金をチャージし、そこから支払いをするということで、従来の金銭支払いよりも効率的な反面、無機質すぎて“味気ない”という方もおられるのでは?

 そんなキャッシュレス決済を楽しめる“味わい深い”案が、先日Twitterで公開され、大きな話題となっています。

 「焼き肉電子マネーを考えました。カードをタッチすると「ジュ」と肉の焼ける音がします」

 そんなつぶやきとともに、2枚の写真を投稿したのはTwitterユーザーのカナイガさん。普段は美大に通う学生さんというカナイガさんですが、投稿写真を見てみると、赤いカードを手に取って、端末らしきものに近づけています。

 そして2枚目の写真には、カードを端末に近づけたためか、その中心部は円を描くように赤くなり、さらに「ジュ」という吹き出しが。それはまるで、赤いカードに反応した端末が、起動音を発しているかのようです。

 実はこれ、その名も「焼肉電子マネー」と名付けられた、焼肉店専用のキャッシュレス決済端末。赤いカードもよくよく見てみると、脂部分の「サシ」の入った肉のデザインが施されています。

 「開発者」であるカナイガさんは、「元々電子マネーをかざしたときに変な音が面白いなと思ってまして」と、以前から温めていたアイデアだったそうで、今回それを具現化したんだそう。

 先述の「ジュ」という起動音に、「炎」をイメージさせるかのような円形の赤い反応がこだわりのポイントだったそうで、さらにカードに関しては、「ギフトカード」にしてケースまで考案。この“ニクい”演出は、確かに「焼肉専用」と謡っても、差し支えないものとなっています。

カードに関しては、ギフトカードケースまで考案。これは「ニクい」!

 この案にはリプライ(返信)欄でも、「おもしろい!」「めっちゃいい発想ですね!」「匂いまでしてきそうな気がします」「焼肉電子マネーONicUとでも名付けましょうか」「これ使いてぇ!」と大反響。何と7万を超えるいいねが寄せられました。

 ただし、残念なことに、今回の投稿はカナイガさんのアイデア段階のもの。カードも自作で、端末についても、自宅にあったスピーカーを改良して作ったもので、実在するものではないんです。

 とはいえ、これは実にユニークな案ということには変わりありません。外食というのは、様々な場面で「お客様に喜んでもらうこと」を意識している業態でもあります。筆者は以前、肉関係のブランド担当者でもあったため、もしこのカナイガさんの案が実現したら、間違いなく話題にはなるだろうと私的に感じました。

 そんなカナイガさんですが、「言葉遊びや食べ物が好きで、主にそれらをモチーフにした作品を自主製作しています」そうで、その作品を自身のSNSで公開しては都度話題になる方。

投稿者は、過去にも様々な作品をSNSで公開し、都度話題になる方。

「定期券」をもじった「ケーキ券」。食べ物好きなこともあり、「食」に関したユニーク作品を投稿されています。

 その「作品集」については、「今までつくったものたち」というタイトルで、Twitterのモーメントでまとめられています。

<記事化協力>
カナイガさん(Twitter/Instagram:@shiragaigarashi)

(向山純平)