冷えて固まった状態のガラスに、彫刻や彩色を行う「コールドワーク技法」を駆使して、様々なガラス細工を制作している定榮(じょうえい)政隆さん。

 10年を超す作家活動において、観賞用作品の多くを国外で販売展開していますが、先日は日本で開催されるグループ展用の展示作品を制作。久しぶりに手掛けたという「ペンダント」に、和テイストを施しました。

 「久しぶりの万華鏡ペンダント。この時期はやっぱりこういう色を使いたくなる。好きなんだけど伝えにくい色。ベージュ。。かな」

 つぶやきとともに、Twitterへ動画を投稿した定榮さん。作品のようすが紹介されていました。

 「万華鏡ペンダント」と命名した作品は、辺り一面の蝶よ花よの模様が特徴。透明部分から覗き込むと、より幻想的なオブジェクトと化します。メインカラーは、「好きなんだけど伝えにくい色」のベージュ系統で彩色。

辺り一面に蝶や花のデザインが施されたペンダント。

日本での展示会の作品に合わせて制作しました。

透明部分からは様々なオブジェクトが投影。

 指先でつまむサイズは、元々予定だった観賞用のガラス細工に加えての制作。妻の助言をもとに形にしたそうです。大きさに制限があるため、縮小化作業が大変だったとのこと。

 ちなみに、定榮さんが普段制作しているガラス細工では、時に水晶玉のような形状のものも存在します。

普段制作するのは、国外へ販売展開するガラス細工。

 こちらは、15センチ大のガラス球に0.5ミリ区画で筆で色入れを行い、バランスを崩さないように文字通りの「細心の注意」を払うという、おっかなびっくりな作業を行っています。まさに超絶技巧。

 定榮さんがTwitterで不定期に開催する「作品発表会」では、見る人を吸い寄せる圧倒的な存在感を発揮。

Twitterで不定期開催される「作品発表会」では圧倒的な存在感を発揮。

 ぜひとも実物を拝見したいところですが、日本国内においては、兵庫県神戸市にある美術館「KOBEとんぼミュージアム」にて、今月(1月)14日から4月4日まで開催されるイベント「ART MARBLE 2023」で、展示販売を実施予定とのことです。

<記事化協力>
定榮政隆さん(@MasatakaJoei)

(向山純平)