8月・9月は俗に言う「台風シーズン」。全国各地で猛威を振るう様子が連日のように報道されていますが、気を付けたいのがエアコン室外機の取り扱い。

 風で倒れたり、雨水が浸水した室外機をそのまま使い続けると、故障や事故の原因になることも。ダイキン工業株式会社の公式X(ツイッター)アカウントが、注意を呼び掛けています。

 今回の投稿で言及されているのは、「室外機が倒れたり位置がずれたら」「室外機が浸水したら」という、2つのシチュエーション。台風や大雨の後には、どちらも十分に起こり得る事象ですが、一体どのような危険が潜んでいるのでしょうか。

DAIKIN Japan(ダイキン工業)公式Xアカウントより

■ 室外機が倒れたり位置がずれたりしても自己判断で戻さない

 まず、室外機が倒れたり位置がずれていた場合。例えば、強風を受けて横倒しになっていたり、2階のベランダに置いていた室外機の固定具が外れて落下していたりといったパターンが、これに該当します。

 室外機に目立った外傷がなくとも、そのまま元に戻して使用をするのは危険な行為。動かすことで配管や配線が外れたり、内部の損傷が新たな故障を引き起こすこともあるのだそう。

 また、倒れた室外機を自分で起こす行為も、室外機と室内機をつなぐ冷媒配管にできた亀裂や穴から勢いよく冷媒が噴出し、負傷してしまうといった可能性が。

 元の位置に戻せば大丈夫だろう、といった安易な判断はせず、必ずエアコンの販売店へ連絡・相談し、指示を仰ぐようにしましょう。

■ 室外機が浸水したらすぐに電源を抜くかブレーカーを切る

 次に、大雨によって室外機が浸水してしまった場合。電源を入れないのはもちろんですが、その時もしもエアコンを稼働させていたら、すぐに使用を中止し、室内機の電源を抜くかブレーカーを切りましょう。

 電気回路の部品に水が入ってしまった場合、たとえ乾いたとしても漏電や発火等の事故が起きる可能性があります。また、泥などの不純物がモーターの不具合の原因になることも。

 浸水後でも電源が入ったからといって安心せず、室外機が倒れた場合同様に、エアコンの販売店、またはメーカーへ連絡・相談するようにしましょう。

■ 確認は台風や大雨が収まった後に

 室外機が倒れていた場合や、浸水した場合の注意点でしたが、いずれも災害発生中に確認するのは大変危険です。

 エアコンはもはや生活必需品とも言えるため、大丈夫かな……とつい心配になってしまいますが、確認は台風や大雨が収まった後。周囲の安全、身の安全を確保した上で、外に出るようにしましょう。

<記事化協力>
DAIKIN Japan(ダイキン工業)公式Xアカウント(@daikin_jp

<参考>
ダイキン工業株式会社公式HP「災害時の困りごとと対処法

(山口弘剛)