特に女性もののセーターやカーディガンといった、ニット類を購入したときに、首元に細い紐がついているのを不思議に思ったことはありませんか?

 実はその紐、服をハンガーにかける際、落下を防止するために引っかけて使うためのもの。一般的に「ハンガーループ」といった名称で呼ばれています。

 女性もののブラウスやワンピースなど襟ぐりの広いアイテムは、普通にハンガーにかけると外れて落下してしまいがち。特にジーユー、H&Mといったファストファッションを取り扱うお店では、お客さんが手に取る回数が多いため、この方法で商品が床に落ちるのを防いでいるのです。

 これはもちろん自宅でハンガーにかける時も有効で、使い方はハンガーの持ち手のところから通して引っかけるだけ。簡単に服の落下を防いでくれるスグレモノです。

紐をハンガーに引っかけるだけ

 また、紐を通してハンガーにかけることで、襟や肩まわりの型崩れを防止してくれるメリットも。ニット製品は干し方や収納方法によって印象がだいぶ変わってしまうので、服のケアの視点で見ても、活用するべきと言えるでしょう。

襟や肩まわりの型崩れを防止してくれるメリットも

 一方この紐、襟から頭を通すときに邪魔だったり、着ているときに襟からはみ出してしまい、外側から見えてしまったりする場合も。こうなるといくら上品見えするおしゃれ着であっても台無しになってしまいます。

 どんな服でも気を付けて着るに越したことはないのですが、毎回たたんで平置き収納する場合や、ハンガーに滑り止めがついている場合など、もしも不要だと感じたらハサミなどを使って切ってしまっても構いません。もちろんその際は、服を一緒に切ってしまわないようご注意を。

 紐を切るか切らないかは最終的に個人の判断ではありますが、収納に差支えがないか、型崩れしやすくならないか、などを踏まえて判断するようにしましょう。

(山口弘剛)