おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

NetEase Gamesが新作ゲーム「Rusty Rabbit」発表 企画原案者の虚淵玄が開発裏話も披露

 幕張メッセで開催中の「東京ゲームショウ2023」。ビジネスデイの9月21日には、NetEase Gamesのブースでおこなわれた記者発表会にて新作ゲーム「Rusty Rabbit」が紹介され、企画原案者の虚淵玄さんが登壇しました。

 その後、別エリアで「取材会」も開催。今作が生まれたきっかけなどを虚淵さんが語りました。

  •  「荒野行動」や「第五人格」などを手掛けるNetEase Gamesと、「魔法少女まどか☆マギカ」や「PSYCHO PASS サイコパス」などの脚本を担当した虚淵さんが手を組んで生まれた新作ゲームの発表とあって、会場には多くの人がつめかけました。

     「NetEase Games 記者発表会」では、最初にNetEaseシニアバイスプレジデントのイーサン・ワンさんが登壇。NetEase Gamesが東京ゲームショウに参加したのは初めてということもあり、「皆様にお会いできて嬉しい」と挨拶。

    NetEase Gamesのブース

     そして今後も新しい技術を探求しながら世界トップクラスの作品を開発し、日本だけでなく世界中のゲームプレイヤーにより良い体験を届けていきたいと語ります。

    NetEaseシニアバイスプレジデントのイーサン・ワンさん

    ■ 「Rusty Rabbit」のコンセプトトレーラーが公開

     挨拶が終わると、イーサンさんからサプライズプレゼント。新作ゲーム「Rusty Rabbit」のコンセプトトレーラーがスクリーンで公開されました。

    イーサンさんからサプライズプレゼント

    新作ゲーム「Rusty Rabbit」のコンセプトトレーラーがスクリーンで公開

     「Rusty Rabbit」は、PlayStation5とPC(Steam)向け横スクロール探索型アクションアドベンチャーゲーム。謎に満ちた世界で活躍する可愛いウサギが主人公で、深いストーリー性が特徴とのこと。

    「Rusty Rabbit」は、PlayStation5とPC(Steam)向け横スクロール探索型アクションアドベンチャーゲーム

    謎に満ちた世界で活躍する可愛いウサギが主人公で、深いストーリー性が特徴

     映像公開後には、虚淵さんがステージに登場。今回は本格的なハードボイルドに挑んでみようと決めていたそうです。さらに古い時代の頑固でストイック、意地っ張りな男を描きたかったと説明。

    虚淵さんがステージに登場

     「だけど、それだけではつまらないからウサギにしちゃった」と虚淵さん。すると、ここでそのウサギである主人公のスタンプもステージへ。開発者との夢の競演が実現します。

    「それだけではつまらないからウサギにしちゃった」と虚淵さん

     目の前で見るスタンプに、イーサンさんは「とても愛らしくてカッコいい」と絶賛。虚淵さんも「感無量です」と一言。「ぜひ頑張っていただきたい」とスタンプにエールをおくっていました。

    虚淵さんも「感無量です」と一言

    ■ 「Rusty Rabbit」取材会でより詳しく紹介

     記者発表会での紹介後は場所を国際会議場にうつし、「Rusty Rabbit」取材会がおこなわれました。ここでは虚淵さんに加え、開発プロデューサーも同席。まだ開発中のゲームを実際に操作しながら、より詳しくゲームの内容が紹介されました。

     ちなみに開発プロデューサーは未発表とのことで、顔をスタンプのうちわで隠して撮影。なんだか不思議で面白い写真になっています。

    開発プロデューサーは未発表とのことで、顔をスタンプのうちわで隠して撮影

     「Rusty Rabbit」の舞台は、人類が去った数千年後のポストアポカリプスの世界。人類の次の頂点に立ったのがウサギだったという設定となっています。

     今作では人類が捨て去った星で巨大遺跡を探索しているスタンプが、遺跡を発掘している中で情報記録端末「ディータム」を偶然発見。遺跡にいくつもあるディータムからいなくなってしまった娘の記録も見つかったことで、娘の足跡を追うべく遺跡の奥へと進んでいくストーリーとなっているそうです。

    ■ すでに予算はオーバー?

     ゲームの流れとしては、ウサギたちが住む拠点から遺跡に移動して探索開始。その中でパーツを集めて、スタンプや愛機の「ポンコツ」を強化していくというところが大きなゲームサイクルになっているそうです。

    パーツを集めて、スタンプや愛機の「ポンコツ」を強化

     ゲームを実際にプレイしながら紹介する開発プロデューサー。武器は「ドリル」、「ショットガン」、「ナタ」、「ハンマー」があり、遺跡現場の状況によって武器を使い分けて探索していきます。

     スタンプが操縦する「ポンコツ」が壁を登ったり飛んだりするなど、操作性は自由度が高そうです。ドリルでブロックを豪快に壊していく時は、特に気持ちよさそう。

    予算オーバーを覚悟でダウンロードコンテンツを含む展開を考えている

     他にも遺跡にはストーリーにそった遺跡と、ランダムダンジョンといわれる1回だけで完結する遺跡もあり、そこでパーツを集めて強化するなど、やりこみ要素も。ただし、予算オーバーを覚悟でダウンロードコンテンツを含む展開を考えているという裏話も開発プロデューサーから飛び出します。

    ■ 虚淵さんが自作したゲームがもとに

     ちなみに「Rusty Rabbit」は、虚淵さんが2020年ごろにゲーム開発ソフトを駆使して自作したゲームがもとになっているそうです。自分が遊ぶために趣味で作ったものの、どこかがしっかりと作ってくれないかなと考えていたのだとか。

     そこに「まんまとNetEase Gamesさんがのっかってくれた」と、意外な経緯を明かしてくれました。また大まかなゲームがすでにできていたこともあり、「企画書も作らなかった」と笑います。

    虚淵さんが自作したゲームがもとに

     主人公のスタンプには中年のオヤジという設定も。これは虚淵さん自身も歳を重ねた部分があり、若者向けのコンテンツを作る上で感覚がズレてくるだろうなと感じていたそう。それならば、歳を重ねたキャラクターを作ってしまえばいいのでは?と発想の転換をして付け加えたといいます。

     開発プロデューサーによると、まだ話せる部分は限られているものの、良い意味でクセの強いクリエイターたちが新しい作品を作っていこうとしているので、期待してくれて問題ないと断言。最後に「引き続き、注目していただけるとありがたいです」と語っていました。

    ※初出時から一部表現を変更しました。(2023年9月24日更新)

    取材協力:NetEase Games

    (取材・撮影:佐藤圭亮)

    あわせて読みたい関連記事
  • ジェット機並みの大声も防音!“ゲーミングマンション”が10月27日から一般入居受付開始
    ゲーム, ニュース・話題

    ジェット機並みの大声も防音 大森山王の「ゲーミングマンション」が10月27日から…

  • 「楽園追放 心のレゾナンス」KV
    アニメ/マンガ, 舞台・上映

    「楽園追放」の続編「楽園追放 心のレゾナンス」の制作が決定

  • ニトロプラス・虚淵玄の完全新作「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀3」。ロゴは書家・岡西佑奈が執筆。
    TV・ドラマ, エンタメ

    人形劇「サンダーボルトファンタジー」TVシリーズ3期が放送決定!CVに大塚明夫&…

  • ゲーム, ニュース・話題

    「東京ゲームショウ2020」が通常開催を中止 オンライン開催を検討

  • アニメ/マンガ, 舞台・上映

    「新サクラ大戦」が舞台化!主人公の天宮さくらに関根優那が抜擢!

  • イベント・キャンペーン, ゲーム

    ゴールデンボンバーが登場!「龍が如く」裏話も!東京ゲームショウに行ってきた

  • ゲーム, ニュース・話題

    メガドラファンのテンションMAX!カプセルトイ「メガドライブカートリッジミニ」が…

  • アニメ/マンガ, 舞台・上映

    虚淵玄全面監修で「PSYCHO-PASS」1期が舞台化 久保田悠来・真田佑馬ら出…

  • TV・ドラマ, エンタメ

    虚淵玄の「Thunderbolt Fantasy」TVシリーズ2期は2018年1…

  • ゲーム, ニュース・話題

    四文字熟語の擬人化?いいえ擬女化です!新しいパズルRPGが今冬登場

  • おたくま編集部Editor

    記事一覧

    おたくま経済新聞・編集部による監修or執筆

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • 白石麻衣、【フラット35】新CMで魅力をプレゼン 最近の“ハマりもの”も明かす
    エンタメ, 芸能人

    白石麻衣、【フラット35】新CMで魅力をプレゼン 最近の“ハマりもの”も明かす

  • 世界初の4人乗り4足歩行ロボット (c)2025 三精テクノロジーズ株式会社
    イベント・キャンペーン, 経済

    4人乗りロボや対話AIも登場 「ビジネスチャンス EXPO」東京ビッグサイトで開…

  • 「シテの花」作者が続報投稿 前担当の不備めぐり編集部と協議、認識を整理
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    「シテの花」作者が続報投稿 前担当の不備めぐり編集部と協議、認識を整理

  • 松山ケンイチ「誰も傷つけない悪口選手権」を開始 SNS時代に投げかける新たな試み
    エンタメ, 芸能人

    松山ケンイチ「誰も傷つけない悪口選手権」を開始 SNS時代に投げかける新たな試み…

  • 悔しさと葛藤を語った「シテの花」作者 掲載順問題が大きな反響呼ぶ
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    悔しさと葛藤を語った「シテの花」作者 掲載順問題が大きな反響呼ぶ

  • 11月17日からの平日限定で、「かっぱの挑戦 感謝祭」をスタート
    イベント・キャンペーン, 経済

    かっぱ寿司、おにぎりとかけうどんが平日限定で各82円に 「かっぱの挑戦 感謝祭」…

  • トピックス

    1. フォロワー1万人超の“焼き芋アカ”が美容アカに SNSで繰り返される「アカウントロンダリング」の構造

      フォロワー1万人超の“焼き芋アカ”が美容アカに SNSで繰り返される「アカウントロンダリング」の構造

      SNS上には今日も、「○○が当たる!」といったプレゼント告知があふれています。いまや日常の景色と言っ…
    2. 汗冷え対策は「ヒートテックの下にエアリズム」 ユニクロ公式発の裏ワザが再び話題

      汗冷え対策は「ヒートテックの下にエアリズム」 ユニクロ公式発の裏ワザが再び話題

      屋内と屋外で寒暖差が大きく、着る服に悩みがちなこの季節、SNS上で「エアリズムの上にヒートテックを着…
    3. アカウント1の投稿

      【前編】それでも私は、書くことを選んだ―― Temu不審アカウントに挑んだ無名記者の記録

      ある日の調査作業の過程で、SNS「X」上において、急成長中の越境EC大手「Temu」のサポート担当を…

    編集部おすすめ

    1. ミラノで開催「IQOS Curious X Sensorium Worlds」現地取材 五感に響いたIQOSの“世界観”

      ミラノで開催IQOS X SELETTI「Sensorium Worlds」現地取材 五感に響いたIQOSの“世界観”

      フィリップ モリスが、イタリアでイベント「Sensorium Worlds」を開催。今回は、この壮大なイベントの模様とともに「IQOS To…
    2. 「シテの花」作者が続報投稿 前担当の不備めぐり編集部と協議、認識を整理

      「シテの花」作者が続報投稿 前担当の不備めぐり編集部と協議、認識を整理

      小学館「週刊少年サンデー」で連載中の漫画「シテの花 -能楽師・葉賀琥太朗の咲き方-」の作者・壱原ちぐささんが11月18日18時、新たな投稿を…
    3. 松山ケンイチ「誰も傷つけない悪口選手権」を開始 SNS時代に投げかける新たな試み

      松山ケンイチ「誰も傷つけない悪口選手権」を開始 SNS時代に投げかける新たな試み

      俳優の松山ケンイチさんが11月17日、自身のXアカウント「松山ケンイチ(@K_Matsuyama2023)」でユーモア企画「誰も傷つけない悪…
    4. 悔しさと葛藤を語った「シテの花」作者 掲載順問題が大きな反響呼ぶ

      悔しさと葛藤を語った「シテの花」作者 掲載順問題が大きな反響呼ぶ

      小学館「週刊少年サンデー」で連載中の漫画「シテの花 -能楽師・葉賀琥太朗の咲き方-」の作者・壱原ちぐささんが11月17日、作品の掲載順に関す…
    5. 今年もやってきた“本番環境の事故録” Qiitaの「やらかしアドベントカレンダー2025」開幕

      本番環境などでの失敗談が集結 Qiitaの「やらかしアドベントカレンダー2025」開幕

      稼働中のサーバーでの作業ミスによるトラブルの顛末をつづる「本番環境などでやらかしちゃった人 Advent Calendar 2025」が12…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト