たくさんの電化製品を同時に使用するために欠かせない電源タップ。一度購入したものをずっと使い続けている方も多いと思いますが、実は「消耗品」であることをご存じでしたでしょうか?

 コンピュータ周辺機器メーカーの「エレコム」は、X公式アカウントにて「電源タップは3~5年を目安に取り換えを」と呼び掛けています。

 エレコムの投稿によると、特に以下のような症状が見られたら取り換えのサインとのこと。

電源プラグや電源コードが熱くなる
・電源プラグや電源コードに傷がある
・電源プラグや電源コードに触れると通電したりしなかったりする
・ボディに傷がある
・差し込み口がゆるい
・電源タップ内部に異物が入ってしまった

 もしかすると、思い当たる節がある方もいるかもしれません。投稿には「もう10年以上は使ってる」「ほぼ当てはまるんですが……」といった声が多数。通電してさえいれば大丈夫、という誤った認識で使い続けてしまっている方が多いようです。

エレコムの投稿

■ コード類の出火は住宅火災原因の上位 年に一度の点検を

 そのまま使い続けることでどのようなリスクがあるか?エレコムの担当者にうかがうと「場合によっては、プラグやコード、差込口などの劣化・破損が原因で火災を引き起こす可能性があります」との返答が。

 たしかに、消防庁の発表によると、令和4年度の住宅火災の出火原因のうち、「コード類」は「コンロ」「たばこ」「ストーブ」に次ぐ4番目の多さ。もちろん全てが電源タップからの出火ではないでしょうが、長期にわたる使用により、その可能性が高くなるということは理解しておくべきでしょう。

 とはいえ、上記の症状が見られない場合は、いつ買ったか忘れてしまうということも多いでしょう。そんなついうっかりを防止するための方法として、エレコムの担当者は、電源タップの裏側に購入日を記入しておき、年に一度問題がないかどうか点検することをおすすめしています。

 タイミングとしては、一般社団法人 日本配線システム工業会で定める、11月11日の「配線器具の日」。この頃は告知やアナウンスが増える時期なので、年末の大掃除も含めて点検するのが良いでしょう。

 もちろん、これはエレコム製の電源タップに限ったことではなく、全ての製品に当てはまり、日本配線システム工業会のホームページでも、トップページで強く呼び掛けられています。大きな事故につながる前に、これを機にぜひ一度見直しを。

<記事化協力>
エレコム株式会社(公式X:@elecom_pr

<参考・引用>
東京消防庁ホームページ「2023年2・3月号広報テーマ
一般社団法人 日本配線システム工業会ホームページ「トップページ

(山口弘剛)