アイン薬局などを運営するアインホールディングスは、20代~70代の男女600人を対象に「医薬品とお金に関する意識調査」を実施。
物価高騰が続く現在、8割以上の人が「処方薬をなるべくお得に購入したい」と考えていることが判明。この結果を受け、節約アドバイザーの和田由貴さんが薬局の賢い選び方などを伝授しています。
■ 6月1日から施行される「調剤報酬改定」
アインホールディングスは、6月1日から施行される「調剤報酬改定」で調剤基本料などが変動することなどから、今回の調査を実施。1年以内に薬局を利用した全国の20代~70代の男女600人を対象に行われました。
「普段から節約を意識して生活していますか?」という問いに全体の91.7%の人が節約を意識していると回答したものの、医師が発行する処方箋に基づいた処方薬を薬局で受け取る際にかかる「医薬品費」まで意識している人は7.3%と1割未満という結果に。
さらに85.5%が医薬品費を節約することは「難しいと思う」と回答。節約を意識している人でも86.2%が同じく「難しいと思う」と答えています。
ただし、「処方薬をなるべくお得に購入したいですか」と聞いてみると、ほぼ同じ割合の85.2%が「お得に購入したい」と思っている模様。医薬品費の負担は、「軽減したいが、できそうにない」という生活者の実態がうかがえます。
■ 薬局の種類により、同じ処方薬でも支払う金額が異なる
ここで「医薬品費」の節約に効果的な節約術として、「ジェネリック医薬品を選択する」、「お薬手帳を持参する」、「マイナンバーカードを健康保険証として利用する」、「調剤技術料(調剤基本料)が低い薬局を探す」、「複数の処方箋をまとめて出す」の5つを提示。
認知率や実践率を調べてみたところ、最も認知率が高かったのは「ジェネリック医薬品を選択する」で75.8%。
一方で「調剤技術料(調剤基本料)が低い薬局を探す」は7.3%、「複数の処方箋をまとめて出す」は7.2%で、それぞれ1割以下とほとんど認知されていませんでした。実践率もこの2つは1割を切っており、ほぼ実践されていませんでした。
また、薬局は形態や規模など種類の違いにより、同じ処方薬でも受け取る際に支払う金額が異なるそうです。種類は病院やクリニックのすぐ近くや医療モールの中にある「門前薬局」、大規模な病院と同じ敷地内にあり、病院とは別の事業者が運営している「敷地内薬局」、病院やクリニックの外に出ることなく薬を受け取ることができる「院内薬局」などがあります。
今回の調査では、この種類の違いと支払い金額の違いについても質問しています。すると、種類の違いの認知については「知らない」と回答した人が46.7%、薬局の違いにより支払い金額が違うことも「知らない」と回答した人が45.3%と、どちらも多いことが判明。
加えて、処方箋を薬局に出して薬を受け取る時に一緒に発行される「調剤明細書」を「毎回」チェックしている人は全体の17%。チェックしている人の中でも、約半数の52.9%が「調剤明細書」の用語を理解していないことが判明したそうです。
■ 「調剤明細書」を見る習慣をつける
節約アドバイザーの和田由貴さんは、この「調剤明細書」を見る習慣をつけるようアドバイスしています。
「調剤明細書」には、点数(1点=10円)が書かれています。これは薬自体の価格である「薬剤料」だけでなく「調剤基本料」「薬剤調製料」などもあり、私たちはそれらも合わせて薬代として支払っているそうです。
この内、「『調剤基本料』は薬局の立地や形態、規模によって違う」と和田さん。「『門前薬局』『敷地内薬局』などの違いを認知している人は約半数と少ないのですが、点数の低い薬局を利用すると、同じ薬でも薬局で支払う金額が異なり、節約することができます」とアドバイスしています。さらにお薬手帳を持参することで薬剤料以外の点数が抑えられることもあるとのこと。
加えて「オンライン服薬指導」を利用するという方法も紹介。これを利用すると、自宅にいながらスマホやタブレットで薬剤師の服薬指導が受けられて決済もでき、自宅に薬が届くそうです。
お薬手帳もアプリを使えば忘れたりしないので、インストールしておくと便利。「何かと値上がりが続く今、薬局を賢く選んで活用していきましょう」と呼び掛けます。
情報提供:株式会社アインホールディングス