工場向け自動化ロボットの研究開発を行うテクノロジー企業、Build AIが、工場労働者2138人による合計1万時間の作業映像をオープンソースとして公開。
人間の熟練した手作業工程を学習データとして活用することで、ロボット技術の精密化に寄与するとしています。
AI向けのデータセット共有プラットフォーム「Hugging Face」上で同社が公開した「Egocentric-10K」では、実際の工場で働く2138人の労働者らのヘッドマウントカメラ映像、合計1万時間分を収録。データは工場、作業者別に分類されています。
収録されている作業風景は、部品の加工から仕分け、組み立て、梱包、検品までさまざま。作業の合間に小休憩する様子なども途切れず収められています。映像はフルHDのMP4形式で、合計データ量は16.4 テラバイト。一部分のみをダウンロードすることも可能です。
作業方法の内訳は、手作業が96.42パーセントで、そのうち両手を使った作業が全体の76.34パーセント。これまでに公開されている作業記録データセットよりもはるかに大容量だとしています。
データは「Apache2.0ライセンス」という形で配布されており、商用利用や改変、複製、再配布も可能。なお、再配布を行う場合には、配布物に同ライセンスを含む旨の明示と、改変を行った場合にはその具体的な箇所の明示が求められます。
ロボットやAIなどの機械学習開発において大きな課題であったデータ収集が容易になることは、開発者にとっても朗報。映像では熟練作業者の鮮やかな手さばきを本人目線で見ることができ、まるで自分も作業をしているかのような没頭感を味わえるものとなっています。
today, we're releasing the largest egocentric dataset of physical jobs
– 400k action labels
– 2.5k clips
– 2x'd open source dataset size(download below) pic.twitter.com/aTl6a92ZSk
— Eddy Xu (@eddybuild) October 22, 2025
<参考・引用>
Egocentric-10K
Build AI
(天谷窓大)














































