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【台湾の文学賞三冠の話題作!】現代台湾文学を牽引する作家・何致和が、人生につまずく人々、その生と死を描いた『地下鉄駅』ついに日本上陸。10月28日発売!

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河出書房新社
主人公の地下鉄職員と、自死を遂げる人々と、複数の視点で描かれるストーリー。大きな反響を呼んだ社会派小説の傑作!



[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/12754/1075/12754-1075-e4b63b59f0557f087c9abbabb36d8ae8-756x1110.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役 小野寺優)は、台湾の作家・何致和(か・ちわ)さんの長篇小説『地下鉄駅』を2025年10月28日に発売します。


小説『地下鉄駅』は、台北の地下鉄駅を舞台に、人生につまずく人々、その生と死を、地下鉄職員の視点で描く長篇小説です。

本書の主人公は、地下鉄の自殺防止プロジェクトを命じられた、鉄道職員の葉育安(よう・いくあん)。45歳、思春期の娘と認知症の老母との3人暮らし。優柔不断、すべてに受け身で生きる育安が向き合うことになったのは、地下鉄のホームで今まさに自死へ向かう人たち(各章の冒頭に自殺者の視点でストーリーが挟まれます)。

会社のお金を横領したサラリーマン、SNSで失恋を晒された中学生、持病に悩む老人、周囲から羨まれながらも生きる気力を失った女性……自殺防止プロジェクトリーダーを任せられた育安は、なんとか成果を出そうと、駅構内にヒーリングミュージックを流したり、啓発ポスターを貼ったりと試行錯誤を重ねても、自らの足でホームから飛び降りる人たちを止めることはできません。

現代社会のひずみや抑圧を描いたソン・ウォンピョン『アーモンド』、ハン・ガン『回復する人間』らにも通じるストーリーテラーの初邦訳。この物語は、著者の何致和氏が来日のたび、日本の人身事故の多さに触発されて、本書が生まれたとも話し、文中にも日本の状況への言及がなされています。

生を手離さずにいることは、こんなにも難しい。それでも群集のなかに身を置いて、日々を生きていく寄るべなき人々の体温が、見知らぬ他人をいつしか温めていく――出口のない問題を抱え生きる全ての人へ、ささやかでも、明日へ向かう力の一端になる物語です。

現代台湾文学を牽引する作家・何致和さんの長編小説『地下鉄駅』の発売に、ぜひご注目ください!

●著者・何致和(か・ちわ)さんのメッセージ

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/12754/1075/12754-1075-d9252810001a07cce876f888366807ea-240x300.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

私たちは、仕事では他人の問題を解決しなければならない。でも、自分の問題はどう解決すればいいのだろうか?――これが私の執筆の原点でした。私の世代の友人たちは皆、高齢化する親と成長する子供たちという二重のプレッシャーに直面し、気まずく困難な時期を迎えています。それは私がこの小説で描いた状況と非常に似ています。誰もが事実上、崩壊の瀬戸際にいるのです。
私がこの本で問いたかったのは、「自殺願望を持つ人々が、なぜそのような行為に及ぶのか」ではなく、「なぜ私たちは自殺を選ばないのか」です。 (インタビューより)




●台湾文学賞金典賞など、主要な文学賞を多数受賞の話題書!

本書は刊行された2022年、以下の賞を受賞し、広く話題を呼びました。
・第35回台湾文学賞金典賞(国立台湾文学館が主催。毎年、台湾の優れた文学作品に贈られる権威ある賞)
・2022年度 金石堂十大影響力好書(台湾の大手書店チェーン金石堂が選ぶ、その年に影響力を発揮した優良図書へ与えられる)
・2022年度 誠品閱讀職人大賞(台湾の文化複合施設である誠品書店が主催する文学賞。書店人が売りたい本に選定)


第35回台湾文学賞金典賞 選考委員、凌性傑さん(詩人・作家)による選評
「何致和は中年男性の心境をきめ細やかに描き出し、公共交通機関と時代の鼓動を結び付け、地下鉄によって交わる人生を通じ、様々な流動を表現する。その流動感に、多声的な語り、語りの視点の交代が加わることで、重層的で、極めて読みごたえのある作品に仕上がっている。
地下鉄という現代の交通機関は、個々の実存の不安を乗せる一方で、出発と帰還を支えている。本書で最も引き付けられるのは、冷静に傍観しているようでいて、「理解しようとする」やさしさを潜めた語りである。」

●『地下鉄駅』もくじ

第1章 線路に残された靴
パニック/突然の任務/見知らぬ息子/次善の策/被害妄想
第2章 最高に完璧な放物線
復帰願い/回復/タトゥー/妻の実家/対策/カウンセラー/音楽療法
第3章 右向け右
通達/海/クレーム/音楽会/遭遇/悪夢
第4章 鏡の誘惑
外国人ヘルパー/噂/願い事/見頃/失策/提案
第5章 みんな病気だ
救い/差し金/大混乱/白紙
第6章 すばらしい世界へ
地下鉄駅/発車
あとがき 最果ての光明
解説 地下鉄駅という象徴的空間 松本俊彦(精神科医・作家)
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第1章 線路に残された靴 「パニック」冒頭


●著者紹介

何致和(か・ちわ/ホー・ジー・ホー)
1967年、台湾・台北市生まれ。小説家、翻訳家。中国文化大学英文学科卒業、国立東華大学大学院創作・英語文学研究所修士課程修了。編集者として出版社勤務を経て創作活動を開始。著作に長編小説『花街樹屋』『白色城市的憂鬱』、短篇集に『失去夜的那一夜』がある。聯合報文学賞、寶島小説賞、教育部文藝創作賞など受賞多数。

訳者  及川 茜(おいかわ・あかね)
1981年、千葉県生まれ。専門は中国語圏の諸文学。訳書に賀淑芳『アミナ』、呉明益『雨の島』、鯨向海『Aな夢:鯨向海詩集』、唐捐『誰かが家から吐きすてられた:唐捐詩集』などがある。

●新刊情報

[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/12754/1075/12754-1075-62ea15bfc0707432ff5c66a9a12c48c9-746x1100.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


書名: 地下鉄駅
著者: 何致和
仕様:四六判/並製/448ページ
発売日:2025年10月27日
税込定価:3,080円(本体2,800円)
ISBN:978-4-309- 20934-0
装丁:大倉真一郎
装画:岡野賢介
URL:https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309209340/

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