桜の季節が終わり、今度はネモフィラの花が盛りを迎えています。頭上に広がる空をその身に映したかのような青い花びらは、桜とはまた違った美しさ。それに加え、青い花びらを重ねた「妖精のドレス」がTwitterに投稿されました。

 異なる花の色合いを合わせ、繊細な手つきで生み出された空色のドレス。爽やかな風が吹き抜けていくような仕上がりです。

 様々な花や葉を素材に、小さなサイズのドレスを作り「Fairy’s Dress~妖精のドレス~」というアカウント名でTwitterに発表している桃月さん。

 今回のドレスには、青いネモフィラ、オオイヌノフグリ、キュウリグサと、白いゼラニウムの花びらが使われています。ボタンになっているキュウリグサの花は、直径わずか数mmという小さな花です。

 「空色の妖精のドレス」と題された作品について、桃月さんは「タネから大切に育てたネモフィラが咲き、水色がしみじみと可愛いなと感じました。その水色の可愛らしさがいかせるようなドレスを作りたいと思ったのがきっかけです」と話してくれました。

 一口に「花をドレスにする」といっても、それぞれの花は青くても微妙に色合いが違います。また「同じ一輪の花が咲き始めから終わりに近づくにつれ、だんだん色が薄くなったりと微妙な濃淡の違いがあります」と、桃月さん。

 このため「その微妙で繊細な濃淡を見逃さずに選んで色味を揃えるということに関しては、ちょっと意識しました」とのこと。花の顔を見比べ、それぞれが一番似合う色合いを見極めるのは、日常的に花を見ていないとできない仕事かもしれませんね。

 妖精のドレスは、摘んだばかりの花びらや葉を使い、しおれないうちに手早く作られます。今回の作品も繊細ながら素早く「一番きれいな時」を逃さず作られました。

「空色の妖精のドレス」のツイート(スクリーンショット)

 この作品には大きな反響が寄せられ、リプライには外国のTwitterユーザーからのコメントも。

 Twitterの良いところは、自分のツイートが瞬時に世界中に伝わり、様々な国や背景の人々と繋がれること。「私の作品がたとえひとときでも、どこかの誰かの癒やしになれたなら本当に嬉しいです」という桃月さんの次回作も、また多くの人のもとへ届けられることでしょう。

<記事化協力>
Fairy’s Dress~妖精のドレス~さん(@Fairys_Dress)

(咲村珠樹)