平成の夏ももう終わりそうですが、そんな一つの時代が終わりを告げようとしているさなかに、最新のデバイスを使ってるのにひと昔前な方法で記録を試みる少女の姿が話題になっています。


 
 「『そうだ!iPadで録画すれば、好きな時に何回でもプリキュアの歌見れるんじゃない?!』と気づいた6歳娘、実践してる途中に妻がなんか喋った音が入ってしまったらしく『ちょっとママ!喋らないで!』って声まで入ってしまう昭和現象が起こってしまった。」とその様子を撮影し、ツイッターに投稿しているのは、手彫りスタンプ職人の“おもてびと”さん。iPadを持つ6歳の娘さんの後ろ姿がその写真に写し出されています。

 その後ろ姿と娘さんが思いついた方法が、昭和と平成のハイブリッド感あふれており、これを見た人からも「分かる」「子供の頃テープレコーダーで同じ事やってた!」「家族に静かにするように言ってから録音してた」と、我が身の記憶を引っ張り出す人が続出。そして、「この時に入った周りの声や音もそのうち宝物になる」と。

 筆者も似た様な経験があります。テレビ番組は既にVHSで録画するという方法を習得していたのですが、ウォークマンで聴きたいがために、歌番組(ザ・ベストテンや歌のトップテン)の出演者をチェックしてカセットテープに録音したり、大好きなファミコンのゲームの曲をテレビにラジカセ(ラジオカセットレコーダー)を近づけて録音したり。ちなみに録音したのは「ファイナルファンタジーII」の中ボス戦闘曲や迷宮組曲などです。

 当時はひたすら雑音を減らすべく周囲に厳戒態勢を強いていた訳ですが、そんな時に限って父の「ヘーックショーン!!」なんてくしゃみ声が入ることも……。こんな事、やっぱり昭和あるあるだったんだなぁとそのリプライを見て感じました。どうしても入ってしまう雑音ですら、数十年経って改めて聞くと何だか懐かしく、そしてその頃の情景と記憶が一気に蘇ってくるのだから、不思議なものです。

 大好きなものをいつも手元に置いておきたいのはどの時代でも年齢でも変わらないのですが、こんなアナログな方法だと、その時の雰囲気や空気感も一緒に記録できる感じがして、改めて何だかいいなぁと感じたのでした。あの時のテープ、残しておけばよかったな。

<記事化協力>
おもてびとさん(@omotebito19)

(梓川みいな)