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孤独・孤立を防ぎ自発的な地域参画へ。地域主体の社会的処方モデルの可能性を金沢で実証

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NPO法人クロスフィールズ
~能登半島地震による広域避難者向けコミュニティづくり事業の半年間の成果と課題を公開~



[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/49241/44/49241-44-9b52bbd012d25aebd6d89058d9f6c63f-1920x1280.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


NPO法人クロスフィールズ(東京都品川区、代表:小沼大地)は、2024年8月より石川県金沢市を拠点に、能登半島地震による高齢の広域避難者を対象としたコミュニティづくり事業を開始。その一環として交流型イベント「笑語ひろば」 の開催を通じて、避難者と地域とのつながりを育んできました。このたび2024年10月~2025年3月までの笑語ひろば参加者(256名)に対して調査を行ったところ、参加者の7割以上が新たなつながりを実感し、多数の地域参加の事例が生まれるなど「孤独・孤立防止への効果」が確認されたほか、地域の支援者コミュニティ形成や連携の促進といった副次的な波及効果も見られました。

詳細レポートはこちら

クロスフィールズは能登半島地震により慣れ親しんだ土地を離れて暮らすことを余儀なくされている高齢の広域避難者の方々に向け、金沢市を拠点に「社会的処方*」のアプローチを活用したコミュニティづくり事業を2024年より行っています。

*社会的処方とは:
イギリス発祥のアプローチのこと。孤独・孤立の状態に陥っている、あるいはその可能性がある人に対して地域活動などの社会参加の機会を“処方”し、その人が置かれている状況の改善や、孤独・孤立に陥ることを防ぐ取り組み。

本取組の一環として一緒に笑って語り合う時間を提供する交流型イベント「笑語ひろば」を2024年10月より毎月開催してきました。本イベントは2024年10月~2025年3月までに13回開催し、のべ256名が参加。参加者は70代以上の高齢者が中心で、約7割が珠洲市・輪島市出身。女性や独居世帯の割合がやや高い傾向がありました。

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/49241/44/49241-44-3aa997945c7e8891b621781aed4891a7-2436x574.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
イベント参加者の属性

満足度について調査したところ、参加者の94.9%がイベントに「満足」と回答。自由記述や聞き取りからは、以下のような場の効果が見えてきました。
・つらい気持ちを和らげる癒しの場
・共通の痛みを分かち合い安心して語り合える場
・新たな人とのつながりが生まれる場

[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/49241/44/49241-44-b4b1c360b5b72de64b0afbd1dc683b44-1359x449.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
イベントの満足度

また参加者の7割以上が、イベントを通じて1名以上の新たな知人・友人ができたと回答。孤独・孤立の予防に対する効果が見られました。毎回のイベントで意図的に交流時間を設けるなど、他者との接点を促す工夫がこうした変化を後押ししたと考えられます。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/49241/44/49241-44-f8508b2d2594ed74ff843261395c74c0-2400x806.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
イベントを通じてできた新たなつながり

加えて本事業には6名の市民リンクワーカー*が参画し、避難者との関係構築や地域のサークル活動や居場所等への橋渡しを担いました。これらの活動を通じて支援者同士のつながりや学びが深まり、地域団体の連携も進んだ結果、リンクワーカー自身が地域の担い手として次なるステップに踏み出す動きも見られました。

*市民リンクワーカーとは:
人や地域、地域資源(地域のサークル活動や市民活動、居場所機能を持つ場所及び活動団体)へのつながりをつくる役割を持った人であり、社会的処方の実践における中心的存在。

一方で、半年の実践を経て幾つかの課題も見えてきました。参加者の52%が「能登に帰る予定がない」とし、推計では今後1~2年で約1,300世帯*が金沢市に定住する可能性があり、多様な背景の住民を地域がいかに包摂できるかが問われています。また、共通の痛みを抱える方々が安心して集える居場所づくりの継続や、困り事に応じた支援だけでなく当事者の自発性や主体性を尊重した関わり・伴走のあり方が今後ますます重要になると考えられます。

*石川県社会福祉協議会によると、2025年5月時点での金沢市内における支援対象世帯数は約2,700世帯。

クロスフィールズでは今後、参加者やリンクワーカーによる自主的な居場所づくりや地域活動の芽を育みながら、本モデルの他地域への展開や制度化の可能性も模索していきます。誰もが孤立せず、互いに支え合える地域社会の実現に向けて、引き続き市民や団体との協働を深めてまいります。また、8月20日16時より、

これまでの取り組みの成果と示唆の発信を目的としたオンラインイベントの開催を予定しております。詳細が決まりましたらクロスフィールズのSNSで情報を発信する予定です。ぜひご確認ください。


[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/49241/44/49241-44-804ef737d3e6cb41356209ad931e6abf-1167x1167.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

一般社団法人ケアと暮らしの編集社 代表理事 守本陽一氏 コメント震災の復興において、そのソフト面、とくに孤独・孤立はみすごされがちでした。今回は、クロスフィールズさんが現地のNPOや社会福祉協議会とも連携しながら、食や落語、お酒などをテーマに現地の文化にもそった能登の方々向けの定期的な居場所をづくりを行い、多くの方に参加いただきました。能登からの広域避難者を個別支援するだけでなく、場を作り、相互関係性の中で自分に合った人とのつながりをつくるように支援し、リンクワーカーの育成にも取り組み、結果、お互いにエンパワーし合うコミュニティになりました。本事業は長期的な見通しを持ちながら種をまきつつ、単年度でも実績を上げた素晴らしい取り組みになり、災害時の孤独・孤立支援における今後の参考になるはずです。



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NPO法人クロスフィールズ      Co-Create事業統括・推進マネージャー 西川紗祐未 コメント孤独・孤立対策の取り組みを始めて3年。地域に入り現場を持って活動することは、クロスフィールズにとって初めての挑戦でした。この半年間の取組は、市民リンクワーカーや地域の方々と共に歩んできた「共創」のジャーニーそのものでした。試行錯誤を重ねる中で、地域に共感の輪が広がり、確かな実践を積み重ねることができました。私たちだけではここまでの実践は到底成し得ず、協働の力によって活動が大きく広がり、深まったことを実感しています。これからも仲間とともに協働の輪を広げ、この取り組みをさらに発展させていきます。




【NPO法人クロスフィールズ】
クロスフィールズは、国内外の社会課題の現場とビジネスパーソンをつなぐことで、社会課題解決とリーダー育成の両方を実現することを目指す非営利組織です。社会課題解決の現場に企業の社員が飛び込み、現地のNPOや社会的企業とともに課題解決に取り組む新興国「留職」プログラムのほか、国内外の社会課題の現場を「体感」する経営幹部・役職者向けのプログラム「社会課題体感フィールドスタディ」などの事業を展開しています。 (ウェブサイト:https://crossfields.jp/)

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