人間も動物も、年を取ると何かしらの病気にかかりやすくなりがちです。犬も同じ。しかし、それでも歩行器を使って出歩くのは大好きだったりするのです。そんな姿を見た人が心無い言葉を投げかけ、衝撃を受けたというツイートが話題になりました。
2006年7月生まれのコーギー、プリンちゃんはもうすぐ13歳。中型犬の中ではシニア世代です。シニア犬に起こりやすい、「変性性脊髄症」と診断されたのは、2019年2月。その一昨年前から足を引きずるような歩き方をしていたそうですが、今年に入ってから足を怪我するほどに引きずる歩き方となり、診断されたのでした。
そんなプリンちゃんはお散歩が大好き。最初のうちはラバーブーツを履かせていたのですが、バランスも取りにくくなってきたので、ラバーブーツに加えて5月から歩行器を使うように。下半身を支えて後ろ足に負荷が軽くなるように車輪が付いた歩行器は、今ではプリンちゃんのお散歩には欠かせないものとなりました。
そんなお散歩の時に、ある日近所の女性から話しかけられました。その時の言葉と心境を、飼い主のpuriponさんはこうツイートしています。
「近所のおばちゃんに言われた。かわいそう、大変ね~、捨てるわけにもいかないしねぇ!…プリンはかわいそうな犬でもないし、大変でもない。捨てるとか考えた事もない。一個も当たってないよ。悪気はないのでしょうから腹も立たないけど、あまりにも衝撃すぎ。今日もカメラ意識しててちてち」
puriponさんはこの言葉にびっくりしたあまり、ツイッターにプリンちゃんのお散歩姿とともに投稿したのでした。puriponさん自身、このおばさんには怒っている気持ちはなく、ただそんな考えもあったのか……、と衝撃を受けていたそうです。
このツイートには、おばさんの発言に対する憤りや怒りの言葉も多くリプライに上がっていましたが、一方で、プリンちゃんのお散歩姿に「可愛い」という声も。実際、カメラ(というよりもpuriponさん)を意識して、「歩くの楽しいねぇ」といった雰囲気でお散歩しているプリンちゃんは、とっても良い表情をしています。
プリンちゃんのような歩行障害が出る老犬は多く、犬用の歩行器や車いすもいまや普通に使われるようになりました。プリンちゃんも、体に合ったサイズのものを厚木市のポチの車椅子さんで作ってもらったそう。それは、歩行が難しくなってしまった人間の高齢者が、自分に合った手押し車や杖などを使って歩くのと大差ないことです。
puriponさんは、今後訪れるであろうプリンちゃんの病気の進行に対し、不安も辛さもあるそうです。しかし、「残された日々を不安で悲しい気持ちで過ごすより、笑って過ごしたいと思います。プリンは飼い主の笑顔が何より好きなので。Twitterのフォロワーさんには先輩がたくさんいるので心強いです。」とコメントしてくださいました。
プリンちゃんのように、高齢になって同じような病気になっても、やっぱり同じ様に車いすや歩行器を使ってお散歩を楽しんだり、老犬の介護をする中でたくさんの愛情を注ぐことに喜びを見出しているひとは多くいます。
ペットは、人間よりも先に虹の橋を渡ってしまうもの。いつかやってくる別れを悲しんだり怖がったりするよりも、今生きているその時その時を大事に、幸せだったとお互いが思える時の重ね方ができればそれでいいのではないでしょうか。
近所のおばちゃんに言われた。かわいそう、大変ね〜、捨てるわけにもいかないしねぇ!…プリンはかわいそうな犬でもないし、大変でもない。捨てるとか考えた事もない。一個も当たってないよ。悪気はないのでしょうから腹も立たないけど、あまりにも衝撃すぎ。今日もカメラ意識しててちてち😊 #コーギー pic.twitter.com/3gXjdxrrWg
— puripon (@atominpurin) July 17, 2019
<記事化協力>
puriponさん(@atominpurin)
※訂正:初出時、コーギーを「小型犬」と記載していましたが、中型犬の誤りでした。訂正してお詫びいたします。
(梓川みいな)