爬虫類は、基本的に人に懐くということは少ないのですが、種類によっては人を怖がることがないので、飼う事ができます。屋外に生息するカナヘビも、意外と人を怖がりません。そんなとある爬虫類愛に満ちた人が、カナヘビたちをお湯に浸からせている様子が癒されるとツイッターで話題になりました。
これまでにも爬虫類を飼育してきたという、ネットユーザーの三毛猫さん。5歳の長女ちゃんがたまたま外にいたカナヘビを見つけて、「飼いたい」と言ったことからカナヘビを飼い始めました。この時期、カナヘビはベビーラッシュ。梅雨の時期辺りから何度か卵をおなかに抱え、生んでいきます。
そして、現在は3匹の大人のカナヘビと、その子ども5匹の計8匹という大所帯。3匹のカナヘビのうち、2匹はメスで、今も卵がお腹の中にある状態。しかし1匹は問題なく産卵できそうな状態なのに、もう1匹はどうやらお腹の中で卵が上手く育たなかった様子……。
育たない卵をずっとおなかに抱えている事は、カナヘビにとって大きな負担となります。そこで、とある秘策を実行してみることに。
「紙コップ温泉」と称して、カナヘビに適温のぬるめのお湯に、2匹のメスのカナヘビを浸からせてみたのです。2匹とも、紙コップのふちから顔を出し、気持ちよさそうにじっとしています。よっぽど気持ちいいのか、微動だにしません。向かって右側のカナヘビは、あまりの心地よさに、まぶたが閉じていってしまうほど。
この様子を見た人たちからは、あまりにもじっとしているその様子に「喉のピクピクが無かったら、陶芸作品かと思われてしまいますよ」「え、ほんもの?」と、カナヘビのオブジェを思わせる人も。そして、多くの人が、かわいい、癒されるとコメントを寄せています。
三毛猫さんによると、本来はカナヘビにはお風呂は必要ないということで、この紙コップ温泉も卵詰まり解消のための処置。このおかげで、育たなかった卵は無事に排出され、すっきりとしたシルエットになったとのこと。カナヘビを含む爬虫類は、変温動物なので、温度管理も必要。そして温浴させた後に体を冷やさないようにする事も重要。幸い、三毛猫さん宅のカナヘビの皆さんはお風呂が苦手ではないようですが、個体によってはかなりのストレスにもなりかねないということです。
卵詰まりが解消されない場合、投薬や手術もあるそうですが、体の小さい個体であるカナヘビには、いずれもかなりリスクの高い方法。手術の前の麻酔ですら、一度かけてそのまま再び目覚めることができる確証もないので、極力自然に排出させることが一番安全なのです。
本来、自然の中でそのまま淘汰されるかもしれない命かもしれませんが、こうして大事に育んでいく事は、子どもがいる家庭では、命について考える重要な機会になるかもしれません。産卵、ふ化、そしてかえらない卵……。娘さんにとっても、たくさんの事を学ぶ機会になりそうですね。
カナヘビたちの様子を記録したブログ「三毛猫のカナヘビ成長記録」には、もっと詳しくカナヘビの産卵やふ化の様子などが記録されていますよ。
紙コップ温泉 pic.twitter.com/9JaR9G1EW0
— 三毛猫さん (@mikeneko5569) July 28, 2019
<記事化協力>
三毛猫さん(@mikeneko5569)
(梓川みいな)