ブロンズの輝きを放つ細長いフォルムに、「前ならえ」ポーズの小さな小さな前足。いつまでも眺めていたくなるキュートな生き物の写真がSNSで話題になりました。

 話題となったのは、エキゾチックアニマル(犬猫以外の飼育動物)専門の動物病院や夜間救急、専門学校で講師などを務めるたろうさん。「足短族!」と題されたXポストには、黒い手袋で優しくつままれた、カナヘビのようなかわいい生き物の写真が映っています。

 細長くスマートな姿をよく見ると「体長を支えられるのか?!」と思ってしまうほどにミクロな前足が。その小ささとは裏腹に、「前ならえ」を思わせるポーズは、なんともいえない力強さを感じます。

「前ならえ!」ポーズでミクロな前足を元気に伸ばす「ミスジアンドロンゴスキンク」

 たろうさんいわく、写真に映っているのは、マダガスカルに生息する「ミスジアンドロンゴスキンク」と呼ばれる生き物の男の子。一目惚れをきっかけに飼育を始め、いまでは4年目になるそうです。

 顔をよく見ると、キリリとしつつも口角が少し上がっていて、どことなく誇らしげ。そのキュートな姿は、いつまでも見ていたくなる不思議な魅力を醸し出しています。

4本の指が見える「ミスジアンドロンゴスキンク」の前足

 「短い足を一生懸命動かして歩いてる姿に魅力を感じます」と、たろうさん。他のポストでは、しっかりと指をもった小さな足で体を支えながら上を見上げる様子が激写されています。ちゃんと使いこなしている……!!

ミクロな前足で長い体を支え、上を見上げる「ミスジアンドロンゴスキンク」

 たろうさんいわく、ミスジアンドロンゴスキンクは土の中で過ごす生態だそうで、プラスチックケースに土を厚めに敷いても潜れるようにしたり、温度やご飯の管理に気を配っているということです。

 マダガスカルの環境で育まれた生態と愛くるしい姿は、なんとも印象的。しかし日本の環境で日常的に育てていくことは、簡単ではないといいます。

 「日本でエキゾチックアニマルを診療できる動物病院は少なく、飼育が難しい種類もいます」とたろうさん。「自身の環境を考え、しっかりと診療できる病院を探してからエキゾチックアニマルを飼育することをお勧めいたします」と語っていました。

 そんなたろうさんのXやYouTubeでは、自宅やフィールドワークで撮影されたエキゾチックアニマルたちの動画を公開中。表情豊かに過ごす彼らの表情を見ながら、そのユニークな生態を学ぶことができます。

<記事化協力>
たろうさん(@exotic_VNCA0523
「愛玩動物看護師うにたろ」YouTube

(天谷窓大)