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【ミリタリー魂】第34戦 GunProfessionals創刊イベントレポート

GunProfessionals創刊イベントレポートミリタリーな話題をマニア目線でお届けしている、鉄砲蔵の「ミリタリー魂」。

今回は実銃と軍隊、警察の専門誌、「The Gun Professionals」創刊イベント床井雅美さん&くろがねゆうさんトークショーについてレポートいたします。


  • 昨年の2011年11月に「The Gun」に休刊するとの知らせを、モデルガンショップ「むげん蒲田」にて耳にし、長年親しんだ雑誌に別れを惜しみました。そして翌年正月頃に「The Gun Professionals」の創刊の噂を耳にしたため、「The Gun」誌をどこかの会社が支援し、復活したのかと勘違いしましたが、よくよくお聞きしてみると「The Gun」誌は国際出版社、「The Gun Professionals」はホビージャパン社の出版で、別の雑誌とわかり、ちょっとがっくりしました。しかし、なにはともあれ、床井雅美氏の公式ホームページより今回のトークショーの通知を受け取りました。
    床井雅美氏は多くの実銃図鑑で有名な方、くろがねゆうさんは元「The Gun」誌のライターとして活躍された方。両名のトークショー、参加して新たな「The Gun Professionals」の様子、確認してくるとします。

    床井雅美さんとくろがねゆうさん サイン入り創刊号

    さて、会場は秋葉原駅中央改札出口から歩いて5分ほどの位置にある書泉ブックタワーにある5階のスペース。5m×15mほどの広さで60人分用意された客席がほぼ満員となりました。

    お話を伺っていたところ、くろがねゆう氏は同ホビージャパン社より出版の「ヴィンテージ・モデルガン・コレクション」もよろしく、という以外は聞き役に徹しておられ、主に床井氏が演説されていました。

    ここで床井さんのお話で僕が新しく知って目から鱗の落ちた新知識をいくつかご紹介。
    ここでは床井さんが説明のためにプロジェクターで写真を表示してくれましたが、雑誌掲載に使用するのでは、と考え、それは撮影せずにメモに徹しました。

    最初は最近プラスチック製のフレームや銃床の銃が最近の新型銃に多い理由について。僕自身は木と鉄で出来た伝統的な銃の方が外観も僕好みで、しかも頑丈かとおもっていましたが、実際にはプラスチック製の銃床やフレームの方が曲がったり折れたりせずにシナって元に戻るため、木よりも事実上頑丈とのこと。
    僕自身、サバイバルゲームでは銃本体も安価で弾倉ポーチも専用のものが手に入りやすいベトナム戦争時代以降のプラスチック銃床の銃に飛びついてしまいましたが、プラスチック素材にはそういう特性もあったのですね。そういえばこれまでの20年間のサバゲーでプラスチック製の銃床が割れたことなんてなかった、と改めて自分の銃の設計思想に納得。

    あと、プラスチックのフレームを使用する意味がもう一つ。赤い操作訓練用の拳銃やペイント弾を使用した撃ち合いの練習用に青い拳銃が作りやすく、元々のプラスチック素材が赤や青なので多くの新兵の訓練で使用して手から手へと渡っているうちに表面が削れてきても塗装のように色が剥げて地の黒になったりしない、という利点もあるそうです。

    プラスチックのフレームといえば最近の銃にはプラスチック製で外観が昔観たSF映画に登場した銃のようなものがありますが、それにつても語っておられました。国境警備隊員等民間人の目に触れる機会の多い部隊の場合、いかにもライフル銃や機関銃らしい外観では必要以上に威圧しすぎてマズイ、という理由からだそうです。少しでも重苦しい外観を緩和しようという意図だそうです。
    最近の銃で全体を迷彩パターンや黄土色のような色のTANカラーにペイントした銃もありますが、それも同じ意図で兵士の着ている迷彩服に銃の輪郭を溶け込ませ、いかにも銃、という外観を和らげようとの意図があるそうです。
    僕の場合、サバイバルゲーム中に少しでも敵から見つかりにくくする為に銃に迷彩を施していますが、本物の軍隊の場合は民間人に対する配慮もも必要、ということですね。

    それと、ヨーロッパやアメリカを廻り、数々の新型銃器展示会、ショットショーを「The Gun」誌にレポートしてきた経験から話題を一つ。
    長らくショットショーから姿を消していたアメリカの銃器メーカーの名門、コルト社が最近戻って来たそうです。
    かつてアメリカではタバコ関連企業数社が肺ガンの原因となるタバコを売りまくったとして全米39州の政府と禁煙団体に告訴され、その後の和解交渉で支払われた和解金で禁煙運動の資金となる基金が設立されたエピソードがあり、同様に銃器メーカーも銃を使用した暴力犯罪の責任を問われて告訴されるリスクから欠場していたものの、最近はもうハラをくくったのではないか、とおしゃっていました。

    最後に、床井さんにおたずねいたしましたがが、「The Gun」で執筆していたライターさん、全員「The Gun Professionals」に移行したそうです。編集の際も「The Gun」の読者が違和感なく購読できるように配慮した、とのことでした。
    出版社が代わっても事実上の「The Gun」復活と見ていいようです。重ねて次号以降も今回のトークショーで伺ったような話題も順次掲載予定とのこと。これからが楽しみですね。

    ▼株式会社ホビージャパン
    http://hobbyjapan.co.jp/

    ▼床井雅美氏公式ホームページShooting tips
    http://www.shootingtips.com/index.html

    (文・写真:鉄砲蔵)

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