ユーシーシーフードサービスシステムズが展開するカフェ、上島珈琲店。ダブルネルドリップや黒糖コーヒーで知られるお店ですが、このたび新しいコンセプトショップとして、10月1日「上島珈琲店No.11(ナンバーイレブン)」を東京・御成門にオープン。オープンに先立つ9月29日、そのオープニングレセプションが行われました。

レセプションは、上島成介社長の挨拶でスタート。2003年、東京・神保町に1号店をオープンしてからの上島珈琲店の歩みを紹介し、今回の「上島珈琲店No.11」に込めたコンセプトを語りました。他のカフェと違い、日本ならではの特徴を生かしつつ、大人のためのコーヒー店として展開してきた上島珈琲店ですが、上島珈琲店No.11では、改めて日本の喫茶文化の伝統に立ち戻り、全てのドリップをハンドドリップで提供するということです。

店名の「No.11」は、1と1が並ぶ姿でお客様とコーヒーを提供するスタッフが向き合う様子を表現し、さらに10点満点のコミュニケーションを超えた「もう一段上質のサービスコミュニケーション」を目指すという願いが込められているのだとか。また、日の丸のようにも見えるロゴの赤い円は、完熟したコーヒー果実の色と、コーヒーに向き合うスタッフの情熱を象徴しているとのこと。

また、社長室の馬場道博企画部長からは、店頭で提供するコーヒーについての紹介がありました。コーヒーはトラディショナルな味わいの深煎りタイプと、モダンな味わいの浅煎りタイプ、それぞれシングルオリジンとブレンドの計10種類をハンドドリップで提供。そのドリップ法は、初めての試みとなる「2段階式ハンドドリップ」という、コーヒー粉を2回通過することでコク深いコーヒーを抽出するというもの。

また、フードメニューでは、焙煎したコーヒー豆、オイル、ナッツ、スパイス、香味野菜から作った「コーヒーオイル」を様々な形で活用して、コーヒーの力を忍ばせた新しい味覚づくりに取り組んだといいます。とにかく、コーヒーの持つ力を様々な形で楽しんでもらおうというコンセプトのようです。



「上島珈琲店No.11」の店舗を取り仕切る岩峪友美マネージャーからは、サービスコミュニケーションについての説明が。店内に設置した印象的な7角形のアイランドカウンターは、スタッフがコーヒーを抽出する姿などを楽しめるよう、あえて低めにしているのだとか。

さて、店舗の説明を聞いた後に気になるのは、やはり提供されるコーヒー。ジャパン ハンドドリップ チャンピオンシップ 2012の優勝者、甲田栄二氏による2段階式ハンドドリップの実演です。ドリッパーが縦に2つ重なった独特の器具を使い、静かにお湯を置いていきます。上の段で抽出されたコーヒーで、さらに下の段でコーヒーを抽出するという形で、今までの上島珈琲店でおなじみのダブルネルドリップと同じ、コクのあるコーヒーを抽出することができるのだそうです。抽選で選ばれた幸運な3名が、実際にテイスティングして、そのコーヒーを体感しました。

また、スタッフと同じベストを着用してのハンドドリップ体験も。ゆっくり、静かにお湯を置いていくのはなかなか大変。徐々にドリップポットにあるお湯の量が減り、軽くなっていくので、一定の量をキープするのは難しいですね。

(咲村珠樹 / 画像提供・ユーシーシーフードサービスシステムズ株式会社)