老いていくなら楽しい余生を送りたい。誰かの重荷になるよりも、生き生きと楽しく元気で最期までいたい。そんな人は多いと思います。そんな「老い」をとらえた4コマ漫画が人気です。
ニヒルな悪のボスと猫との思わず笑えてしまう日常を描いた漫画で一躍大人気となった漫画「悪のボスと猫。PART2」と「魔法少女は笑わない」が1月に同時刊行される、漫画家のボマーンさん(@bomarn)がツイッターに投稿した「そろそろ出てくる こんな老人」という4コマ。とある老夫婦の何気ない会話を描いているようですが……。
「老いる」 pic.twitter.com/adRWAaUy99
— ボマーン@悪のボスと猫。単行本発売中! (@bomarn) 2017年11月26日
縁側に腰かけている柔和な表情の老夫婦。「人生、悔いはありますか?」と問いかけるお婆さんにお爺さんは「なんもないよ」と答えています。柔和な表情を変えないまま、お婆さんは問います「本当に?」。
お爺さん、しばしの沈黙ののち、こう答えます。「どうせ老いるなら……主人公に謎の力を授ける的なジジイになりたかった!!」……と。どこぞの仙人みたいな老人が少年に謎の奥義を教え込んでいるような空想をキリッとした表情で披露しています。お婆さんも、柔和な表情を崩さないまま「『……私もね、40秒で支度しな!!』みたいなババアになりたかったですよ」と。
そんな二人のやりとりは、アニメを見てきた世代であれば誰でも通じるところがあるかと思うシーンです。ドラゴンボールの亀仙人みたいな、飄々としていながらも力を授けられる爺さん。ラピュタに出てくるドーラみたいな気風の良い婆さん。あんなカッコ良さを持つ年寄りに憧れる人も多いのではないでしょうか。
そういえば、そんな魅力的な年寄りが漫画やアニメには多く出てきているような気がします。主人公の大切なキーパーソンとなる役割を持つ年寄り陣。例え体が動かなくなっても病床で語る言葉の重みに強く感銘を受ける主人公、というのもありますよね。そんなカッコいい年寄りになれるかどうか、案外今から準備しても遅い事はないかも。
<記事化協力>
ボマーンさん(@bomarn)
(梓川みいな)