ロシアを代表する航空会社、アエロフロート・ロシア航空が、ロシアの国産小型ジェット旅客機のスホーイ・スーパージェット100(SSJ100)を大量100機追加発注することになり、2018年9月10日、モスクワでその調印式が行われました。
スホーイ・スーパージェット100は最大100席クラスの小型ジェット旅客機。UAC傘下のスホーイが製造しています。胴体の短いSSJ100-60とSSJ100-75(2クラス68席~1クラス最大83席)は三菱MRJ70と、そして胴体の長いSSJ100-95(2クラス86席〜1クラス最大103席)はMRJ90とちょうどバッティングする機体規模です。
アエロフロート・ロシア航空では、2011年6月のモスクワ~サンクトペテルブルグ線を皮切りに、定期便としてSSJ100を運航しており、すでに49機を保有、まもなく50機目の機体が引き渡される予定です。今回モスクワで開催されている東方経済フォーラムにおいて、プーチン大統領臨席のもと行われた調印式で、新たに100機分の追加発注を行うことでメーカーであるUAC側と合意しました。
今回の発注分は、すべて胴体の長いSSJ100-95。シートは2クラス制で、12席のビジネスクラス(横2+2席)、75席のエコノミークラス(横3+2席)という座席構成です。
アエロフロート・ロシア航空のヴィタリー・サヴェリエフCEOは「今回ロシア製の最新旅客機SSJ100を100機発注というのは、我々にとって1回の発注分としては最大の契約となります。すでに発注している50機のMC-21と合わせ、発注分が全機納入される2026年には、我々はロシアの国産旅客機を200機運用する、世界最大のロシア機オペレーターとなる予定です。ロシアの航空産業に最大の注意を払うのは、我々アエロフロートにとって第一の事項となっているのです」というコメントを残しています。
UACのユーリ・シユサル代表は「私たちUACは、長年アエロフロートと共に歩んできました。SSJ100の最初にして最大のオペレーターであるアエロフロートは、ロシアの航空産業発展に大きく寄与する存在です。今回の受注で、私たちUACとアエロフロートの関係は新しいステージに入り、さらに大きく発展することでしょう」とコメントしています。
今回発注された100機のSSJ100は、2019年から引渡しが始まり、2026年に全機が納入される予定です。
Image:UAC
(咲村珠樹)