おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

すでに人間より美しい? 新妖怪人間のビジュアルにネットざわつく

 2018年に初代アニメーションの誕生から50周年をむかえた「妖怪人間ベム」の完全新作アニメーションが「BEM」というタイトルで放送決定。あわせてティザービジュアルとティザーPVが解禁されネット上をざわつかせています。

  •  「妖怪人間ベム」の第1作は、1968年フジテレビ系列で放送されたアニメ作品で、当時の世相を反映したどことなく不安感をあおるようなホラー色が強い独特の世界観が特徴。その後、2006年に新作アニメ「妖怪人間ベム-HUMANOID MONSTER BEM-」がアニマックスで放送され、2011年には日本テレビ系列で初の実写化ドラマが放送。ベム役を亀梨和也、ベラ役を杏、ベロ役を鈴木福が演じたことでも話題になり、2012年には映画化までされています。また、近年では2018年の50周年を記念して、2017年から妖怪人間のリブートプロジェクトが行われています。第1弾としてDLE制作のショートギャグアニメ「俺たちゃ妖怪人間」、続く第2弾は「俺たちゃ妖怪人間G」が放送されました。

     そしてついに2019年の「BEM」!となるわけですが、「BEM」の妖怪人間のビジュアルを目にして、過去作品と比較してもあまりに美しすぎる姿に筆者は度肝を抜かれてしまいました。妖怪人間といえば、帽子とステッキがトレードマークのリーダーベム。青いシャドーと真っ赤な口紅が印象的なベラ、そしてこどもっぽい見た目ベロの3人組という普段の人間社会で過ごす姿と、悪と戦う異形の姿とのギャップが最大の魅力であり見せ場。実写版のドラマでは確かに亀梨さんや杏さんの整った顔立ちと妖怪人間という設定が相容れるかどうかなど放送当時話題にはなりましたが、ベムのいで立ちやベラのメイクなどの基本のスタイルはアニメ作品から踏襲されたイメージとさほど変化していなかったかと思います。

     今作「BEM」では、真っ赤な惑星をバックにひょろっと背の高いつば広帽子をかぶったダークスーツ姿のベムを中央に、サイドテールの髪と近代的な衣装が印象的な美少女のベラ、そしてヘッドフォンのようなものを身に着けた少年のベロも服装は近代的に見えます。3人ともどこか物憂げな表情に妖怪人間としての悲哀がにじんでいるのでしょうか。

     「BEM」の妖怪人間たちは過去のどの作品とも似ていない「見た目」にネットでも「人間にならなくても大丈夫そうな見た目」「この50年で変身がうまくなった」「もう人間になれてる」といった驚きの声が上がっています。特にベラの印象が変わったことに「この美少女誰?」「若返った」といった声が続々と上がっています。声優はベム役を小西克幸さん、ベラ役をM・A・Oさん、ベロ役を小野賢章さんがそれぞれ演じることが決まっています。

     リメイクなどを重ねて長く愛され続けている作品は、往々にしていつまでも変わらないことと大胆に変化することという相反するふたつの要望を求められることがあるように思います。変わらなければいつかは飽きられてしまうかもしれません。大きく変われば変わったで裏切られたというそしりを受けてしまうこともしばしば見受けられます。50周年といえば半世紀です。「妖怪人間」もそれだけ長く愛されてきた作品だからこその期待を背負っているのでしょう。小西克幸さん、M・A・Oさん、小野賢章さんの声が吹き込まれ命が宿った、ベム、ベラ、ベロの妖怪人間たちが悩んだりときには敵と戦ったりしながらどのような物語を紡ぎだすのか「BEM」の放送がはじまるのが俄然楽しみになってきました。

    <出典>
    アニメ「BEM」公式Twitter(@newbem2019)
    「BEM」ティザーサイト

    (山口さゆり)

    あわせて読みたい関連記事
  • アニメ/マンガ, ニュース・話題

    あの「妖怪人間」が帰ってくる!新アニメ「俺たちゃ妖怪人間G」TOKYO MXにて…

  • コラム・レビュー

    【うちの本棚】162回 妖怪人間ベム/田中 憲

  • アニメ/マンガ, ニュース・話題

    亀梨和也主演で「妖怪人間ベム」がまさかの実写化

  • おたくま編集部Editor

    記事一覧

    おたくま経済新聞・編集部による監修or執筆

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • Web展示「違いを知ることからはじめよう展」
    社会, 経済

    生理やPMSテーマのWeb展示、ツムラが公開 約5000人来場の企画展を再構成

  • 京都アニメーションをかたる偽サイト複数確認 公式が注意喚起
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    京都アニメーションをかたる偽サイト複数確認 公式が注意喚起

  • 博多座、高額転売者の情報開示手続きへ 「看過できない」と強い姿勢
    エンタメ, 舞台

    博多座、高額転売者の情報開示手続きへ 「看過できない」と強い姿勢

  • 雨や洪水の警報が変わる 新・防災気象情報、警戒レベル表示で行動判断しやすく
    社会, 経済

    雨や洪水の警報が変わる 新・防災気象情報、警戒レベル表示で行動判断しやすく

  • 声優とAIの共存を模索 81プロデュースとイレブンラボが業務提携、オリジナルの声を守り多言語展開へ
    アニメ/マンガ, 声優

    声優とAIの共存を模索 81プロデュースとイレブンラボが業務提携、オリジナルの声…

  • Google、ダークウェブレポートを終了 実用的な対処支援へ重点移行
    インターネット, サービス・テクノロジー

    Google、ダークウェブレポートを終了 実用的な対処支援へ重点移行

  • トピックス

    1. 「LINEグループ作成」を要求する詐欺メールに注意 海外のサイバー監視が日本向け攻撃を警告

      「LINEグループ作成」を要求する詐欺メールに注意 海外のサイバー監視が日本向け攻撃を警告

      海外のサイバー脅威情報を発信する「Hackmanac」が12月19日、日本国内の複数の組織を標的とし…
    2. 電話対応の様子(NORAD Tracks Santa Newsroom)

      NORAD、サンタ追跡作戦に万全の体制 即時追跡方針を強調

      米国防総省は、北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)による重要ミッション「サンタ追跡作戦」を、2025…
    3. Google、ダークウェブレポートを終了 実用的な対処支援へ重点移行

      Google、ダークウェブレポートを終了 実用的な対処支援へ重点移行

      Googleは12月16日、個人情報がダークウェブ上に流出していないかを確認できる「ダークウェブ レ…

    編集部おすすめ

    1. 「漆黒の指輪」は実在したものの……サン宝石、カプセルトイ「中二病が疼くリング」の“誇大表現”を謝罪

      「漆黒の指輪」は実在したものの……サン宝石、カプセルトイ「中二病が疼くリング」の“誇大表現”を謝罪

      アクセサリーや雑貨の販売で知られる「サン宝石」は12月16日、同社が展開するカプセルトイ「中二病が疼くリング」について、公式サイトおよびSN…
    2. 雨や洪水の警報が変わる 新・防災気象情報、警戒レベル表示で行動判断しやすく

      雨や洪水の警報が変わる 新・防災気象情報、警戒レベル表示で行動判断しやすく

      国土交通省と気象庁は12月16日、雨や洪水などの危険を伝える「防災気象情報」について、2026年(令和8年)の大雨シーズンから新たな運用を始…
    3. コミケの名物現象がまさかのグッズ化 「食べられるコミケ雲(わたあめ)」爆誕

      コミケの名物現象がまさかのグッズ化 「食べられるコミケ雲(わたあめ)」爆誕

      夏コミ名物、会場の熱気と参加者の汗が昇華して天井付近に発生するという伝説の現象「コミケ雲」。まさかそれを口にできる日が来るとは、誰が想像した…
    4. Reactに「CVSS 10.0(最高)」の脆弱性 IPAが注意喚起

      Reactに「CVSS 10.0(最高)」の脆弱性 IPAが注意喚起

      情報処理推進機構(IPA)は12月10日、多くのウェブサービスで使われている開発技術に重大な問題が見つかり、国内でも悪用したとみられる攻撃が…
    5. ライバー事務所4社に公取委が注意 「移籍しづらい」契約に懸念

      ライバー事務所4社に公取委が注意 「移籍しづらい」契約に懸念

      ライブ配信アプリ「Pococha(ポコチャ)」で活動するライバーをサポートしている事務所4社が、所属ライバーの“退所後の活動”を不当にしばっ…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト