おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

「ゴミ拾い侍」が街中のゴミを成敗! 華麗な火ばさみ捌きで見る者を圧倒

 背中にカゴを背負い、着物姿で中折れハットを目深に被った男性2人。街中では、あまり見かけない奇抜なファッションに身を包んだ男性たちに気を取られているうちに、いきなりそのパフォーマンスは始まりました。

  •  りりしい佇まいで階段を降りていた男性2人が、いきなりものすごい勢いで火ばさみを腰から抜き取り、目の前に落ちていた空き缶をいとも簡単に、背中のカゴに放り投げます。一人は自分の背負っているカゴにそのままイン!もう一方の階段上の男性は、空き缶を拾いあげたかと思いきや、それを階段下にいるもう一人の男性の背負うカゴ目がけて放り投げます。お互いの距離はかなり離れていたにも関わらず、阿吽の呼吸でカゴの中に吸い込まれるように空き缶が入っていきました。周りでそのパフォーマンスを見ていた方が思わず「かっこいい!」と声が漏れ出るほど、2人の華麗な動きに感動した人が多かったようです。

    https://twitter.com/yusuke_otoko/status/1097406708618383360

     このパフォーマンスを披露しているのは、ゴミ拾い&チャンバラパフォーマンスを行う集団「一世一代時代組」の東京支部「時代組 婆沙羅-BASARA-」でリーダーを務める松本さんとメンバーのけいすけさん。

     ちなみに2人とも、二刀流のゴミ拾いもできるそうなのですが、これだけのパフォーマンスを見せられたら、周りも「もう一度やってみて!」とわざとゴミを落としてリクエストする人も出てくるのでは?と思っていたら、たまにそのような不届き者もいるらしいのですが、そのような人はまれとのこと。なお、パフォーマンスをする場合には周囲への配慮は怠りません。話題となった動画をみていただくとわかりますが、周囲と一定距離をあけた上で行われています。万一怪我でもさせたら大変ですしね。

     この動画をTwitterに投稿するやいなや、380万回以上再生されるほどに注目をあつめ、リプライでは「背景と衣装がベストマッチ」「テクニックが毎回スゴイ」「空き缶中入ってたら絶望」などの声が多く寄せられていました。

     「一世一代時代組」の路上パフォーマンスは、2007年に北海道札幌市で誕生しました。新しいパフォーマンス手法を考えていたところ、ふとゴミ拾いをしているおばあちゃんの姿が「刀を持った侍」に重なったことをきっかけに、ゴミ拾い+パフォーマンスといったカタチが完成しました。2016年元旦には東京での活動をスタート。役者の卵たちを集めた「時代組 婆沙羅-BASARA-」が発足し、現在では男性だけでなく、女性もチャンバラのパフォーマンスを披露しているそうです。

     活動する上での正装は、「文化の開拓」を表現のコンセプトにしたデニム生地使用の着物。こちらの衣装は、一般の方もオンラインショッピングから購入ができるそうです。ゴミ拾いのパフォーマンスだけでなくその他にも幅広く活動されており、舞台制作、音楽制作、映像制作などゴミ拾いをテーマにしたものや、チャンバラを楽しく体験してもらうワークショップも開催されているそうです。

     今後2020年に向けてオリンピックで海外の方が来訪される際に、このようなパフォーマンスを見てもらえたら、日本の文化やおもてなしの心が伝わるきっかけにもなりそうですね。

    <記事化協力>
    時代組 婆沙羅(@jidaigumi_tokyo)
    松本悠資さん(@yusuke_otoko)

    (黒田芽以)

    あわせて読みたい関連記事
  • 社会, 経済

    歌舞伎町に突如現れたリアルライフヒーロー 彼らが戦う相手とは?

  • インターネット, 社会・物議

    派手にゴミ拾いする「ゴミ拾い侍」 8万RTを集めた話題の彼らに話を聞いてみた

  • おたくま編集部Editor

    記事一覧

    おたくま経済新聞・編集部による監修or執筆

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • 「シテの花」作者が続報投稿 前担当の不備めぐり編集部と協議、認識を整理
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    「シテの花」作者が続報投稿 前担当の不備めぐり編集部と協議、認識を整理

  • 松山ケンイチ「誰も傷つけない悪口選手権」を開始 SNS時代に投げかける新たな試み
    エンタメ, 芸能人

    松山ケンイチ「誰も傷つけない悪口選手権」を開始 SNS時代に投げかける新たな試み…

  • 悔しさと葛藤を語った「シテの花」作者 掲載順問題が大きな反響呼ぶ
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    悔しさと葛藤を語った「シテの花」作者 掲載順問題が大きな反響呼ぶ

  • 11月17日からの平日限定で、「かっぱの挑戦 感謝祭」をスタート
    イベント・キャンペーン, 経済

    かっぱ寿司、おにぎりとかけうどんが平日限定で各82円に 「かっぱの挑戦 感謝祭」…

  • 「ウォーキング・デッド」特化オークションが初開催 総額3億円超の落札集まる
    エンタメ, 映画

    「ウォーキング・デッド」特化オークションが初開催 総額3億円超の落札集まる

  • ヤマト運輸、「当日配送サービス」開始 同一都道府県内運賃も新設
    企業・サービス, 経済

    ヤマト運輸、「当日配送サービス」開始 同一都道府県内運賃も新設

  • トピックス

    1. 汗冷え対策は「ヒートテックの下にエアリズム」 ユニクロ公式発の裏ワザが再び話題

      汗冷え対策は「ヒートテックの下にエアリズム」 ユニクロ公式発の裏ワザが再び話題

      屋内と屋外で寒暖差が大きく、着る服に悩みがちなこの季節、SNS上で「エアリズムの上にヒートテックを着…
    2. 「ドラクエ7リメイク」にキーファ再会エピソード追加 衝撃展開にSNSでは「恨み節」も

      「ドラクエ7リメイク」にキーファ再会エピソード追加 衝撃展開にSNSでは「恨み節」も

      2025年11月12日午前7時に配信された「State of Play 日本」にて、「ドラゴンクエス…
    3. アカウント1の投稿

      【前編】それでも私は、書くことを選んだ―― Temu不審アカウントに挑んだ無名記者の記録

      ある日の調査作業の過程で、SNS「X」上において、急成長中の越境EC大手「Temu」のサポート担当を…

    編集部おすすめ

    1. 「シテの花」作者が続報投稿 前担当の不備めぐり編集部と協議、認識を整理

      「シテの花」作者が続報投稿 前担当の不備めぐり編集部と協議、認識を整理

      小学館「週刊少年サンデー」で連載中の漫画「シテの花 -能楽師・葉賀琥太朗の咲き方-」の作者・壱原ちぐささんが11月18日18時、新たな投稿を…
    2. 松山ケンイチ「誰も傷つけない悪口選手権」を開始 SNS時代に投げかける新たな試み

      松山ケンイチ「誰も傷つけない悪口選手権」を開始 SNS時代に投げかける新たな試み

      俳優の松山ケンイチさんが11月17日、自身のXアカウント「松山ケンイチ(@K_Matsuyama2023)」でユーモア企画「誰も傷つけない悪…
    3. 悔しさと葛藤を語った「シテの花」作者 掲載順問題が大きな反響呼ぶ

      悔しさと葛藤を語った「シテの花」作者 掲載順問題が大きな反響呼ぶ

      小学館「週刊少年サンデー」で連載中の漫画「シテの花 -能楽師・葉賀琥太朗の咲き方-」の作者・壱原ちぐささんが11月17日、作品の掲載順に関す…
    4. 今年もやってきた“本番環境の事故録” Qiitaの「やらかしアドベントカレンダー2025」開幕

      本番環境などでの失敗談が集結 Qiitaの「やらかしアドベントカレンダー2025」開幕

      稼働中のサーバーでの作業ミスによるトラブルの顛末をつづる「本番環境などでやらかしちゃった人 Advent Calendar 2025」が12…
    5. 床掃除はおまかせ!「モップ機能つき生ルンバ」と化すビションフリーゼがかわいい

      床掃除はおまかせ!「モップ機能つき生ルンバ」と化すビションフリーゼがかわいい

      頭をぐりぐり動かしながら、床の上を滑っていく1匹のワンちゃん。飼い主さんが「モップ機能つき生ルンバ」と呼ぶビションフリーゼ・せとくんの動画が…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト