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恒例の日米指揮所演習ヤマサクラ アメリカ兵が日本文化を学ぶプログラムも

 毎年恒例の日米共同方面隊指揮所演習「ヤマサクラ-81」が、長崎県の陸上自衛隊相浦駐屯地など複数の場所で始まっています。陸上自衛隊とアメリカ軍陸上部隊が、それぞれの指揮系統に従って共同作戦をする際の指揮幕僚活動を演練するほか、日本の文化をアメリカ兵が学ぶ文化交流プログラムも実施されています。

  •  ヤマサクラは、1982年以来40年近くにわたって続けられてきた日米共同の指揮所演習。陸上自衛隊とアメリカ軍陸上部隊(陸軍や海兵隊)が共同して作戦を遂行する際、それぞれの指揮系統に基づいて、どのように部隊を運用するのか、その指揮幕僚活動を演練するものです。

    キャンプ・コートニーでのリハーサル(画像:USMC)

     長崎県佐世保市の相浦駐屯地は、陸上自衛隊唯一の水陸両用部隊である水陸機動団が本部を置く場所。ここでは沖縄のキャンプ・コートニーに所在する同じ水陸両用部隊、アメリカ第3海兵機動展開旅団(3MEB)、アメリカ陸軍との共同演練が実施されています。

    「ヤマサクラ-81」開会式の様子(画像:USMC)

     演習のオープニングセレモニーは、12月5日に開催されました。水陸機動団長の平田隆則陸将補(高卒からの叩き上げ幹部)、第3海兵機動展開旅団のチャールズ・レディンガー参謀長が登壇して訓示を行っています。

    「ヤマサクラ-81」開会式で訓示する平田水陸機動団長(画像:USMC)
    訓示する平田水陸機動団長(画像:USMC)

     共同作戦を遂行する際、重要なのは相互理解です。このため、ヤマサクラでは文化交流プログラムも演習期間中に設定されており、相浦駐屯地では海兵隊員が日本文化に親しみました。

    海兵隊員に太鼓を教える水陸機動団の自衛官(画像:USMC)
    文化交流プログラムで和太鼓を学ぶ(画像:USMC)

     水陸機動団の自衛官から和太鼓演奏を習ったり、折り紙で兜を作ったり。書道の体験プログラムでは、自分の名前を漢字に当てはめ、筆を走らせました。

    文化交流プログラムで書道を学ぶ(画像:USMC)
    自分の名前を漢字で書いた字を見せるアメリカ海兵隊員(画像:USMC)

     日米共同方面隊指揮所演習「ヤマサクラ-81」は、相浦駐屯地のほか大阪府の伊丹駐屯地、埼玉県の朝霞駐屯地、神奈川県の座間駐屯地などを舞台に12月13日まで実施予定。日米以外にもオーストラリア陸軍などからオブザーバーが参加しています。

    <出典・引用>
    陸上自衛隊 ニュースリリース
    アメリカ海兵隊 ニュースリリース
    画像:USMC

    (咲村珠樹)

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