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美しい「映え写真」の裏側を公開 そこには撮影者の涙ぐましい努力があった

 SNSに日々投稿される、おしゃれできれいな「映え写真」。「こんなのどうやったら撮れるんだろう?」と、つい見惚れてしまうものですが、その裏側には撮影者の涙ぐましい努力が隠れていたようです。

  •  フォトグラファーの「高田鴻平(たかたこうへい)」さんが、ツイッターに投稿した2枚の写真の内、一枚には日の光に照らされたコーヒーとサーバーが美しく写っていますが……もう一枚にはなんと、その撮影の裏側が。

    映え写真の裏側

     何ということでしょう。日の光に見えていた光源は、実はダンボールに空けた穴にセットした懐中電灯で、いい感じの影はすりおろし器をかざしてできたものである模様。おまけにコップに注がれていたのは、コーヒーではなく醤油……。目に見える物が真実とは限らない、とはまさにこのこと。

     普段から、こうした撮影の裏側を「こう撮るとこうなるシリーズ」として、積極的に公開している高田さん。「ノウハウはシェアしてこそ業界が盛り上がる」をモットーに、食をテーマにした写真に興味を持ってくれる人の窓口になれればという思いから、投稿を続けています。今回の写真も、そんな活動の一環。

    一見するときれいなお茶の写真で鵜sが……

    実はこうやって撮影しています

     それにしても、どの家にもありそうな身近な日用品でも、うまく活用することでこんな映え写真が撮影できてしまうとは。出来を大きく左右する光源と影のポイントとしては、光の色を統一することと、影を1つにすることが重要であるのだとか。

     例えば今回の写真は、室内で撮影されていますが、光源は懐中電灯の光のみで、部屋を照らす蛍光灯の光は入り込んでいません。色の異なる光が2つ以上あると、一気にクオリティが下がってしまうのだそうです。また、影についてもひとつの被写体にひとつが原則であるとのこと。

     こう聞くと、なんとなく自分にも撮影できそうな気がしてきますが、そのために必要なのは、何と言っても「すりおろし器で影を作る」といった、モノの使い方のセンス。

     これについては、高田さん自身もやってみないとわからないとしつつも、日ごろから「これにライトを当てたら面白そう」といった思考を持つようにしているとのこと。

     普段目にする映え写真に対して「これってどうやって撮影しているんだろう?」と、いう視点で見てみることが大事と言えるでしょう。どの写真にもきっと、涙ぐましい努力が隠れていることでしょうから。

    <記事化協力>
    高田鴻平_健康と料理写真の人さん(@paddy193018)

    (山口弘剛)

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  • 山口 弘剛‌Writer

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    鹿児島出身・鹿児島在住。私生活では妻と共に2人の子どもを子育てしながら、地元のサッカークラブを熱烈応援中。仕事は元アパレル店長、元ゲームショップ店長を経験。現在はライター、イラストレーターとして活動。

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