OFFICE COLOfUL株式会社が、文字を認識するのが難しい子どもの利用を想定した文字の代わりに色や形で学習可能なキーボード付きのタイピングソフト「KIBOT(キボット)」を6月に開発。

 自閉症スペクトラム(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、限局性学習症(LD)など多様の特性を持つ発達障害児童のためにデザインされています。

 直観的操作ができるユニバーサルデザインが徹底された本商品。専用キーボードには、アルファベットなどの文字表示に代わり、広い色相環を採用したカラフルなキーキャップが採用されています。キーキャップを丸や星など、全て異なる色と形にすることで、文字を読むことが困難でも、色と形が認識できればタイピングが可能になっています。

「KIBOT(キボット)」

 また、余計な機能がないため、子どもが迷いなく学習を進められるとのこと。正解と不正解を明確に判別できる音や、動作の意味を誤認しにくいキャラクターアニメなどにより、発達障害の子どもが自然と楽しめる工夫がされています。

 他に、レベルアップすると新しいページが出現するなど、子どものモチベーションの持続についても考えられています。

子どものモチベーションの持続

 本商品を手掛けたのは、放課後などデイサービス「カラフル」を運営するOFFICE COLOfUL株式会社の代表である小倉谷真由美氏。発達障害児童とのやり取りの中で「文字が読めない子どもたちがITやパソコンに触れるきっかけ」の必要性を切に感じ、地元IT企業協力のもと開発したそうです。

 なお、広報活動の一環として行ったクラウドファンディングでは、目標金額の50万円を達成したとのこと。

 現在「KIBOT(キボット)」は特許を取得中。小倉谷氏は、「文字が苦手な子や学習困難な子にとってパソコン操作は苦痛でしかありません。子どもたちのパソコンを操作できる、したい、という当たり前の気持ちに、私たち大人が向き合い支え合いたい」と語っています。

施設で実際に使用する子ども達

情報提供:OFFICE COLOfUL株式会社