1986年のテレビドラマ放映開始から38年。そして2016年の劇場版公開から8年。5月24日に映画「帰ってきた あぶない刑事」として復活した「あぶ刑事」シリーズ。

 6月5日には舞台挨拶が開催され、タカとユージを演じた舘ひろしさんと柴田恭兵さんも登壇。劇中さながらの掛け合いを披露するなど、ファンを喜ばせました。

 舞台挨拶が始まると、MCの呼びかけで舘さんと柴田さんは客席の後方扉から登場。ファンサービスをしながら客席の間を歩いてステージに登壇します。

ファンサービスをしながら客席の間を歩いてステージに登壇

 周囲からの反響について問われると、「いろんなところで観ましたと言われることが多くて、今までとちょっと(反響の大きさが)違うかなと感じました」と明かす舘さん。

 柴田さんも反響の大きさを感じていたそうで、「初めて娘と一緒に『あぶ刑事』を観ることができて感動したと言ってもらえて嬉しかったです」と明かし、頬を緩ませます。

「今までとちょっと(反響の大きさが)違うかなと感じました」と明かす舘さん。

 今回の舞台挨拶では、SNSに寄せられている一般客の口コミや感想をもとにトークを展開。

 「なんにも難しいこと考えずにタカとユージが活躍することが正義!悪いやつはバーン!リアリティーとかコンプライアンスとか、そんなのいらん」という声に対し、「ありがたいですね。私なんて、ノーヘルでバイクに乗ってショットガンを撃っていますから、コンプラも何もないですよね」と笑う舘さん。

 そんな舘さんの撮影をそばで見守っていた柴田さんは、「舘さんは元暴走族ですから、何も心配していなかったんですが、3~4本目からは事故にならないように祈りながら見ていました」と笑いを交えながら撮影裏を明かしていました。

笑いを交えながら撮影裏を明かす柴田さん

 続いて読み上げられたのは、往年の「あぶ刑事」ファンからの「過去作へのオマージュに感動。夏子のライブシーンでのあの曲に鳥肌が立った!毎日観に行きたい!」という感想。

 このシーンについて舘さんは「夏子という女性が(グランドキャバレーである)カプリアイランドで歌うシーンでは若かりし頃の僕らが登場しますが、そこで僕が着用しているスーツは当時(80 年代に)着用していたスーツの一つなんですね」と貴重な裏話を披露する場面も。

 一方の柴田さんもこのシーンについて、「若い頃のユージが登場するということで、ちょっと生意気なユージの一面が表現できたらいいなと思い演じました」とこだわりを明かします。

貴重な裏話を披露する2人

 ここで2人に向けMCから歳を重ねて「出来るようになったこと」、さらに「できなくなってしまったことは?」という質問が。

 舘さんは「走るのがしんどいかなと。映画の最後にジャンプするシーンがありますが、撮る前は『飛べるのかな』と思いましたね。昔に比べると飛べなかったです」と笑い飛ばします。

 対する柴田さんは「僕は自分のことはよくわかりませんが」と前置きしながら、「舘さんができるようになったのは、台本を読んでくること!」と断言すると会場からは大きな拍手と大きな笑いが。観客のリアクションに思わず舘さんも立ち上がり、「なんで拍手するのよ!(笑)」とツッコミ。

 柴田さんは「(舘さんは)犯人を見るとすぐ銃で撃とうとするんですよ。だから『このシーンではまだ撃っちゃダメです』と教えたり」と話すなど、今だから明かせる貴重な秘話も飛び出していました。

今だから明かせる貴重な秘話を話す2人

 最後に飛び出したのは「お互いの愛しているポイントは?」という質問。舘さんは「僕は本当に俳優人生の中で、恭サマに出会えて、一緒に『あぶない刑事』を作ることができたことが、本当に奇跡だと思っています。本当に感謝しています」と愛の言葉を述べます。

 柴田さんも「(舘さんの)優しさとわがままさに振り回されながらずっと付き合ってきましたが大好きです」と愛を滲ませながら応えていました。

 このままイベントが締めくくられるかと思いきや、突然電話の着信音が鳴り響く会場。おもむろにテーブルの下に隠されていた電話を取り出し、「はい。こちらT&Y探偵事務所です」と話し始める柴田さん。

息ぴったりな掛け合いをサプライズで披露

 「薫がまた大暴れしているんだって」と柴田さんが振ると、舘さんも「あいつ、38年経っても変わんねぇなぁ」と劇中さながらの息ぴったりな掛け合いをサプライズで披露。さらに柴田さんから「関係ないね!」と「あぶ刑事」名物の決めセリフも飛び出します。

 2人は最後に「行くぜ、タカ」「OK、ユージ」と軽快なやりとりを見せながら舞台から降壇。最後の最後までスペシャルな「ファンへのプレゼント」が詰まった舞台挨拶に、場内からは大きな拍手と歓声が沸き起こっていました。

情報提供:東映