昆虫食研究家の篠原祐太さんが経営するレストラン「ANTCICADA(アントシカダ)」(東京都中央区日本橋馬喰町2-4-6)が、蚕とオオミズアオの糞をベースにしたパフェを開発。材料にはイナゴとカメムシも入っており、1杯で4種類の虫の味が楽しめます。

 「Pooパフェ~楽園・Elysium~」と名付けられたこのパフェは、美味で知られる昆虫の風味が詰まった1杯。蚕の糞のジェラートと、オオミズアオの糞を煮出した「糞茶」のジュレをベースに、イナゴ醤油のクランブルと、お店で提供する「カメムシのジンジャーエール」の残渣を活用したクランブルがあしらわれています。

「Pooパフェ〜楽園・Elysium〜」には、オオミズアオの糞を煮出した「糞茶」のジュレが使われている(写真:丸岡毅さん)

「Pooパフェ〜楽園・Elysium〜」の原料のひとつである、オオミズアオの糞(写真:丸岡毅さん)

オオミズアオの糞を煮出した「糞茶」のジュレ(写真:Masanori moriyaさん)

 開発を手掛けたのは、ANTCICADAメンバーで料理研究家の大木みどりさん。「いろんな虫の魅力、美味しさを一度で味わえ、かつオシャレな食べ方がないか」という思いから着想したもので、食べる箇所によって食感や味の変化を楽しめるよう工夫されていると言います。

 「パフェの上部では『蚕沙』と呼ばれる蚕の糞で作ったジェラートの甘味とねっとり感に続いて、塩味をきかせたイナゴ醤油のクランブルとスパイシーなカメムシジンジャー・クランブルのザクザク食感、最後にジュレのなめらかさと爽やか感が楽しめます」(大木さん)

「Pooパフェ〜楽園・Elysium〜」の上部には、「蚕沙」と呼ばれる蚕の糞で作ったジェラート、イナゴ醤油のクランブル、カメムシジンジャー・クランブルをトッピング(写真:Masanori moriyaさん)

 ジュレの部分は、菊花茶とミントのすっきりしたジュレと、オオミズアオの糞茶ジュレの二層構造。2つのジュレの間には南国フルーツとして人気のパッションフルーツとジャックフルーツが入っており、パッションフルーツの種のジャリジャリ感と、ジャックフルーツのシコシコ感と芳醇な風味が楽しめるそう。

「パフェ〜楽園・Elysium〜」のジュレ部分は、菊花茶とミントのすっきりしたジュレと、オオミズアオの糞茶ジュレの二層構造(写真:Masanori moriyaさん)

 さらに仕上げとして「香水のようなボタニカルなジンもふりかけ、アクセントにしています」と大木さん。「看板メニューである『コオロギラーメン』の締めに食べれば、コオロギ、蚕、イナゴ、カメムシ、オオミズアオの昆虫5種を制覇できます!」とオススメしてくれました。

昆虫食レストラン「ANTCICADA」で提供される「Pooパフェ〜楽園・Elysium〜」(写真:Masanori moriyaさん)

 「Pooパフェ~楽園・Elysium~」は、ANTCICADAにて税込1400円で限定提供中。提供日は不定期なので、詳しくはANTCICADAのInstagram(@antcicada.jp)をチェックしてください。お店の営業時間は、木曜・金曜が11:00~15:00、土曜・日曜が11:00~15:00、17:00~21:00となっています。

<取材協力>
篠原祐太さん(@earthboy64)
ANTCICADA