「でっかいの自作しました!」という歓喜の声とともに、一枚の写真をポストしたのはXユーザー「ヤっさん」。そこにはなんとも巨大なファミコンのコントローラー「1コン」が写っています。

 そう、これはヤッさんがDIYした作品で、なんと互換機を内蔵しており、実際にボタンを操作して遊ぶことが出来るのです。往年のレトロゲームファンなら、間違いなく心が躍る作品ではないでしょうか……!

 このビッグサイズで、なおかつ実際に操作できるコントローラーと聞いて、ピンときた方も多いかもしれません。これは10月2日にオープンした「ニンテンドーミュージアム」に展示されている、巨大コントローラーをモチーフにしたもの。

 実は以前オブジェ兼スピーカーとしての役割を持つ「巨大2コン」を自作したことのあるヤッさんは、「もしかしたら同じようなものが作れるのでは?」と一念発起。サイズ感は実際の展示品より一回り小さい910mmの木材を用意し、制作に取り掛かりました。

以前制作した巨大2コン

 素材は主に100円ショップやホームセンターで調達し、天板、ボタンはMDF(中密度繊維板)をカットし、スキマが空くところはパテ埋め、成形、磨き……など、丁寧に成形。この作業を「粉塵も出るし手間もかかるし、ここが一番大変でした」と、ヤッさんは振り返っています。

天板、ボタンはMDF(中密度繊維板)をカットして制作

制作中のようす

 その後、基盤の配線や塗装作業、仕上げのシール貼りなどの作業を経て、制作期間およそ1か月で完成。ここまでくると「おぉ〜すげぇモン作ってしまった……」と、自身も思わず感嘆するほどの再現度となったようです。

基盤の配線

塗装後、カッティングシートの貼り付け

 中でも特にお気に入りと話すのは、十字キーやボタンの可動部分。はじめはバネを使っていたそうですが、動作が不安定だったためウレタンスポンジに変更するとこれが解消し、スムーズに動作するように。

十字キーやボタンの可動にウレタンスポンジを採用

コントローラーの内側部分

 実際に使ってみた感想を聞くと「まだ数本のゲームしか試してませんが、めっちゃ楽しいです!アガります!」と、大満足のようす。一方「ただ、ABボタンは真っ直ぐ押さないと引っかかる感じでコツが要ります」と早速改良点もあがっているようでした。

「めっちゃ楽しいです!アガります!」と大興奮

 渾身の力作でありますが、もちろん公共の場で披露することはできないので、あくまで近しい友人らとクローズドな環境で楽しむ予定とのこと。ヤッさんの自宅に遊びに行ける方が、なんともうらやましい限りです。

<記事化協力>
ヤっさん(@yasuyuking0827

(山口弘剛)