株式会社伊藤園は7月10日、公式ポータルサイトなどを通じ、約9年間にわたって提携してきた「ポケモンGO」とのパートナーシップ契約を、2025年12月31日をもって終了すると発表しました。
これに伴い、ゲーム内で登場していた伊藤園自動販売機のポケストップおよびジムは、2026年1月以降ゲーム内から消去されます。
伊藤園とポケモンGOは、サービス開始初期である2016年から提携を開始。ゲームのプレイヤーにとってお馴染みであることはもちろん、未プレイの方でも、ピカチュウらポケモンが描かれたラッピング自販機を見かけたことがある方もきっと多いことでしょう。
その他、リアルイベントである「Pokemon GO Fest」等においても、プレイヤーが安全かつ快適にプレイできるよう飲料の提供などを通じてサポートを行ってきました。筆者もポケモンGOのいちユーザーですが、文字通りお互いが支えあってきたパートナー同士と言っても過言でない関係性を築いていたように感じます。
そんな両者でしたが、ここにきて突然の契約終了を発表。その理由については明記されていないものの、伊藤園側はこれを「一旦の区切り」と表現し、「両社の歩みが再び交わるその日を楽しみにしております」と述べています。今後の再契約の可能性がゼロであるというわけではなさそうです。
約9年にわたるパートナーシップ契約終了に際し、伊藤園側は「『Pokemon GO』での冒険を楽しむ中で、伊藤園の飲料を片手にひと息ついたあの瞬間が、皆さまにとって少しでも心に残る思い出となっていれば、私たちにとってこれ以上嬉しいことはありません。トレーナーの皆さまの冒険のそばにいられた9年間に、改めて御礼申し上げます」と、コメント。
伊藤園の自販機情報を伝える公式Xのコメント欄には、「ジムなくなるのさみしいですが、お世話になりました!」「大阪フェス(2023)の時、無料で水やお茶を配って下さったことなどなど、本当に感謝しかありません」等、プレイヤーからの感謝の言葉が続々寄せられています。
「ポケモンGO」は、米ナイアンティック社(Niantic, Inc.)と、ポケットモンスターのライセンス管理を行う株式会社ポケモンの共同開発によって生まれた位置情報ゲームです。
2016年にリリースされて以降、「ポケモンGO」はナイアンティック社によって開発・運営されてきましたが、2025年3月、「ポケモンGO」を含む3つのゲームタイトルと2つの関連アプリが、米モバイルゲーム大手スコープリー(Scopely)に約35億ドルで売却されるとともに、これらの開発・運営チームが移籍することも発表されました。売却手続きは同年5月に完了しています。
【お知らせ】伊藤園は、2025年12月31日をもって『Pokémon GO』とのパートナーシップ契約を終了します。
詳しくはこちらをご覧ください。https://t.co/YJRS7BrB5d
今まで本当にありがとうございました🙇#伊藤園 #ポケモンGO
— 伊藤園🍀自販機🍀情報局📶 (@itoen_vd) July 10, 2025
<参考・引用>
伊藤園 自販機情報局(@itoen_vd)
Niantic「Niantic ゲームの新たな拠点、そして Niantic Spatial Inc.が歩む新たな未来」(2025年3月12日)
Scopely「Scopely named to TIME100 “Most Influential Companies in the World” list for second year in a row」(6月26日)
(山口弘剛)