おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

リリースプラス

カラクリ、グローバルAI企業Upstageと共同開発!高精度LLM「Syn Pro」が日本語性能で国内トップを記録

update:
カラクリ株式会社
開発コスト50%削減と短期実装で「真のローカライズモデル」を確立



    
 国産LLM開発企業のカラクリ株式会社(東京都中央区:代表取締役CEO 小田志門、以下カラクリ)は、グローバルAIスタートアップであるUpstage AI 株式会社(以下 Upstage)と共同で、次世代型の日本語大規模言語モデル(LLM)「Syn Pro(シン・プロ)」を開発したことを発表します。本モデルは、Weights & Biases Japanが運営するNejumi Leaderboard 4において、32Bパラメータ以下のモデルで日本語性能第1位、かつ世界トップ20入りを果たしました※。さらに、開発コストを従来比約50%削減するなど、グローバル企業との協業によるローカライズの新たな成功モデルを示しました。


[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/25663/133/25663-133-0591d51e433efd5f5c532fa3e15f0121-1200x1560.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/25663/133/25663-133-9281b2b02d79fedc9e8ba9d9fdb6ba5b-1200x1560.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


※Upstage社・カラクリ社調べ(2025年10月時点・Weights & Biases Japanが運営するNejumi Leaderboard 4の評価に基づく)


■ローカライズ市場の新潮流:グローバルAI企業が日本市場最適化を加速
Bonafide Research社の『Japan Large Language Model Market Overview, 2030』(2025年5月発表)によると、日本のLLM市場は2025-2030年で10.8億ドル規模の成長が見込まれます。高精度な日本語理解、国内法規制対応、業務システムとの互換性など、「真のローカライズ」こそが海外AI企業の日本進出を左右する鍵となっています。今回の取り組みは、Upstageのグローバル開発力に、カラクリが持つ日本語処理・業務理解・モデル最適化技術を掛け合わせることで、日本市場に最適化されたAIモデルを短期間で実現しました。
■ 「Syn Pro」が実現した圧倒的な性能と開発効率
カラクリが持つ日本のビジネスロジック、言語の機微、そして効率的なモデル構築技術を結集し、以下の成果を達成しました。


1.日本語性能でトップクラスの実績を獲得

Weights & Biases Japanが運営するNejumi Leaderboardにおいて、「Syn Pro」は32Bパラメータ以下のモデルで日本語性能第1位を獲得しました。これは、より大規模なモデルであるGPT OSS-120Bをも上回る精度と文化的文脈理解を示しており、金融、医療、法務など、高い精度と信頼性が求められる日本産業のニーズに応えるものです。


2. ローカライズコスト約50%削減・開発期間2か月

共同開発プロジェクトにおいて、カラクリはLLMの日本語環境への最適化を主導しました。その結果、GPU利用時と比較してローカライズコストを約50%削減、開発期間を着手からサービス発表までわずか2か月で完了するという成果を達成いたしました。
この大幅なコスト削減は、NVIDIAのGPUと比較してトレーニングコストを約50%削減できるAWS Trainiumを活用したことが大きな要因です。世界的に供給が枯渇しているGPUとは異なり、AWS Trainiumはリソースを確保しやすいというメリットがあり、開発のボトルネック解消に貢献しました。カラクリは、このTrainiumの活用において世界で初めてMoE(Mixture of Experts)モデルの学習※を成功させるなどトップレベルの技術を誇ります。今回の「Syn Pro」でもこれまで培ったAWS Trainiumに関する技術を活かして、インフラコストの最適化と開発期間の短縮を実現しました。

※カラクリ社調べ(2024年5月時点・オープンソースおよびインターネットで情報公開されているLLMとして)

【KARAKURI Tech Blogにて「Syn Pro」開発レポートを公開】

AWS Trainiumを活用した分散学習設計や、棄却サンプリングによるファインチューニングなど、
高性能日本語LLMを実現した技術的背景を詳しく紹介しています。
https://zenn.dev/karakuri_blog/articles/b923acfc86083b
■「Syn Pro」の主な特長
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/25663/133/25663-133-512ae362c130432bca24bf4c16676f51-1200x1880.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


1. ローカル環境での安全なAI導入を実現

オンプレミス、プライベートクラウドなど、必要な場所に柔軟に展開可能。外部APIコールやデータ流出のない設計を実現可能にし、企業用途における完全なデータ環境を構築します。コンプライアンスやプライバシーが重要な規制業種にも最適です。

2. 卓越した日本語精度と文脈理解

Syn Proは、日本語ニュアンス・文化・ビジネスロジックに深く最適化。保険・金融・法務など、精度とニュアンスが重視される業界のリーディング企業から既に多くの信頼を得ています。


3. 効率的かつ高性能なモデル構成

32Bパラメータ未満でありながら、より大規模な世界モデルを凌駕する日本語性能を発揮。世界最高水準・フロンティアモデルとしての性能を継承しつつ、日本国内の開発チームによるローカライズが行われたことで、軽量なインフラで導入可能です。さらに独自の「Reasoning Budget(推論バジェット)」機能により、タスクに応じて速度と複雑性を動的に最適化し、安定した本番運用を実現します。
日本市場向けに拡張するSyn LLMファミリー
Syn Proは、すでに複数の産業で基幹業務を支えるSyn(11B)モデルとともに、日本市場向けに拡張可能なLLMファミリーを形成します。軽量な環境から高度な推論タスクまで、Synシリーズはあらゆるニーズに対応し、安全かつ信頼性の高いAI活用を支援します。
このビジョンは、日本HPとのコンセプト展示中のワークステーション型・共同ソリューション「SolarBox」にも展開されています。Synの信頼性と性能をセキュアなオンプレミス環境に提供し、企業・公共機関がデータを完全に制御したまま生成AIを導入できるようにしています。

Syn Proの主な導入対象
- 生成AIを社内展開したいCIO・ITリーダー
- 検証可能で安全なAIを求める法務・コンプライアンス・リスク部門
- オンプレミス/プライベートクラウドでのデータ管理を重視する企業
- 高精度な日本語処理を求める公共機関
- 特定領域向けAIアプリケーションを構築する開発者・ビルダー


Upstageについて
Upstageは、安全性と高性能を兼ね備えた生成AIソリューションを提供しており、AmazonおよびAMDからも出資を受けているグローバルAIスタートアップです。同社は日本語に特化した次世代大規模言語モデルを新たにリリースし、高精度・高信頼なAIを日本の文脈に即して提供しています。保険、法律、医療といった規制産業のリーダー企業では、UpstageのAI技術を活用し、複雑で非構造的な文書を実用的なビジネス価値へと変換しています。


▶ 会社概要
カラクリは「FriendlyTechnology」というビジョンを掲げ、大規模言語モデル(LLM)のカスタマーサポートへの実用化を目指すAIスタートアップです。2018年からはトランスフォーマーモデルであるBERTの研究を開始し、2022年からはGPTを含む大規模言語モデルの研究に取り組んでいます。また当社のSaaS事業で提供するカスタマーサポート向けAIシリーズは、高島屋、SBI証券、セブン-イレブン・ジャパン、星野リゾートなど、各業界のトップ企業に選ばれ続けています。
【主な実績】
・2018年 ICCサミット「スタートアップ・カタパルト」入賞
・2020年 Google for Startups Accelerator2020に採択
・2022年 Google for Startups Growth Academy Tech 2022に採択
・2023年 AWS LLM開発支援プログラムに採択
・2024年 生成AI実用化推進プログラムに認定
・2024年 Meta社 完全招待制の生成AI開発者会議に参加
・2024年 経産省「GENIAC」に採択


住所   : 〒104-0045 東京都中央区築地2-7-3 Camel 築地 II 5F
設立   : 2016年10月3日
代表者  : 代表取締役CEO 小田 志門
事業内容 : カスタマーサポート特化型AI「KARAKURI」シリーズの開発・提供・運営など
URL   : https://about.karakuri.ai/

最近の企業リリース

トピックス

  1. 目指せ去勢マスター!「繁殖」テーマのローグライクゲーム爆誕

    目指せ去勢マスター!「繁殖」テーマのローグライクゲーム爆誕

    海外の映画やゲームが日本向けにローカライズされる際、タイトルも和訳されることもしばしばですが、「あま…
  2. 実家の一室をレトロゲームショップ風に改造 本物の什器も揃えた昭和男児の夢空間

    実家の一室をレトロゲームショップ風に改造 本物の什器も揃えた昭和男児の夢空間

    一歩足を踏み入れると、そこはまるで平成初期のゲームショップ。ショーケースにはファミコンソフトがずらり…
  3. ケーキの上は只今工事中!3歳のわが子に作った「工事現場ケーキ」が楽しそう

    ケーキの上は只今工事中!3歳のわが子に作った「工事現場ケーキ」が楽しそう

    「はたらくくるま」が好きな人に刺さること間違いなしな「工事現場ケーキ」がXで話題です。説明がなければ…

編集部おすすめ

  1. 職員室を自由に物色! 体験型展示「あの職員室」が11月15日より開催

    職員室を自由に物色! 体験型展示「あの職員室」が11月15日より開催

    株式会社チョコレイト(CHOCOLATE Inc.)は、あの頃入りたくても入れなかった職員室を体験できる展示企画「あの職員室」を、11月15…
  2. カービィのエアライダー、桜井政博こだわりの「酔い対策」が話題 アクセシビリティ配慮に称賛の声

    カービィのエアライダー、桜井政博こだわりの「酔い対策」が話題 アクセシビリティ配慮に称賛の声

    2025年10月23日22時より配信されたNintendo公式番組「カービィのエアライダー Direct 2」にて、ゲームクリエイター・桜井…
  3. 「なぜ誹謗中傷は起きたのか」 にじさんじ運営が加害者心理を公表

    「なぜ誹謗中傷は起きたのか」 にじさんじ運営が加害者心理を公表

    ANYCOLOR株式会社は10月22日、所属ライバーである甲斐田晴さんをめぐる極めて悪質な誹謗中傷・荒らし行為への対応結果を、加害者側の意識…
  4. 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」公開40周年 タイムサーキット型時計が登場

    「バック・トゥ・ザ・フューチャー」公開40周年 タイムサーキット型時計が登場

    株式会社Gakken(学研ホールディングスグループ)は、同作の映画公開40周年を記念して、劇中の「タイムサーキット」を再現した時計「バック・…
  5. 電気通信大学が注意喚起 京王線の車内広告に何者かが不審なQRコード“貼り付け”か

    電気通信大学が注意喚起 京王線の車内広告に何者かが不審なQRコード“貼り付け”か

    電気通信大学が10月21日朝、公式Xアカウントに声明を掲載。「京王線車内の本学の広告にQRコードは記載しておりません」と述べ、車内広告にQR…
Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

提携メディア

Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト